取引における「忍耐力」とは?
忍耐力とは、トレーダーがマーケットに参入、またはマーケットから退出するタイミングを示すシグナルが現れるのを待つ能力です。これには将来的な利益を期待して、即座に得られる満足感を得ることを我慢するという判断も含まれます。
IGの調査から、参加者の66%が「預金をするよりも良いリターンが得られると判断すれば、トレードまたは投資をする」ことが分かりました。しかしトレーダーに、自分の取引プランを順守するための規律や、正しい市況を待つだけの忍耐力が無ければ、長期的な目標に大きな影響を及ぼしかねません。
Freeman-Shorによる研究によると、分析対象となった株式投資の中で、100%以上のリターンを実現したものはたったの21%に留まりました。長期的には多くの株価が大幅に上昇したにもかかわらずです。1これはトレンドの推移を見守る忍耐力がある人が非常に少なく、これまでの利得を失うリスクよりも、売って少ない利益を得ることを優先する傾向があることによるものです。
すべての取引に大きなリターンを求めることは現実的ではありませんが、重要なのは恐怖心や損失を回避したい気持ちから、少額の利益に飛びつくのを避けることです。少額の利益に飛びつけば、即座に満足感を得られるかもしれませんが、より大きな利益獲得のチャンスを失うリスクがあります。
忍耐力を付ける方法とは?
忍耐力を付けるには、自分の望んだとおりの市場の動きはすぐには起きないこと、または全く起きない可能性があることを理解することが重要です。適切なリスク管理戦略(ストップロスや指値注文の設定も含む)を立てることは焦燥感を管理する最善の方法です。
例えば、トレーリングストップロスは一定量のポイントだけポジションを追います。これにより、マーケットが好意的に動いた場合に利益を確定でき、マーケットが下落しても利益が維持されます。つまり、マーケットが都合の悪い動きをした際には、ポジションは決済されます。
専門家の声
IG Academyのオンラインコースでリスク管理を学ぶ。
The Art of Execution: How the World's Best Investors Get It Wrong and Still Make Millions, Lee Freeman-Shor (2015)
関連リンク
欲望
ギャンブラーの誤謬
ハーディング