ピップス（pips）とは？

ペンスやセントなど一般的に認識されている通貨単位で測定される株価の変動とは異なり、FX取引はピップス（pips）と呼ばれる非常に少額の単位で測定されます。

例えば、ユーロ米ドルの価格が1.20160から1.20170に変動した場合、この上昇した0.0001USDの価値が1ピップス（pips）と表されます。

大半の主要通貨ペアは、少数第４位の変動、つまり0.0001の変動を１ピップス（pips）として表します。

一つ重要な例外として挙げられるのが、円が決済通貨である場合です。この時は、小数第2位の変動が1ピップス（pips）となります。

ピップス（pips）の下の小数点の桁をフラクショナル・ピップス（pips）又はピペットといいます。

ロット（取引単位）とは？

FX取引価格が1ピップス（pips）変動しても、僅かな金額に過ぎません。そのため、価値の小さな変動を生かすため、外国為替は伝統的にロットと呼ばれるまとまった単位で取引されます（IG証券の場合、１ロット：10,000通貨単位）。

小規模な投資家は通常、このような多額の資金を用意できないため、多くの外国為替ブローカーは顧客がレバレッジを効かせて取引することを認めています。

レバレッジとは、証拠金と呼ばれる比較的少額の預け金を裏付けに、多額のFX取引ができることをいいます。 しかし、利益又は損失は取引総額に基づいて発生するため、利益又は損失が証拠金をはるかに超える金額になる場合があります。

レバレッジについての詳細は、「注文、執行及びレバレッジ」のコースで取り扱います。
 

メジャー通貨ペア

理論上は、世界中のあらゆる通貨を他の通貨と交換することができるため、選択できる通貨ペアは膨大な数に上ることになります。ブローカーが取り扱っている限り、例えばアルメニアドラムとザンビアクワチャ（AMD/ZMW）の価格を利用して投機取引を行うこともできます。

しかし、実際には外国為替取引の大半は、メジャーと呼ばれるいくつかの特定の通貨ペアで行われています。メジャー通貨ペアに該当するかどうかは主に取引量によって決まりますが、大抵の場合、次の6つはメジャー通貨ペアとされ、世界の外国為替取引の80%超を占めています。

これらどの通貨ペアにも米ドルが含まれていることに注目してください。米ドルは世界の基軸通貨であり、圧倒的な取引量があります。

マイナー通貨ペア及びエキゾチック通貨ペア

取引量が少ない通貨ペアはマイナー通貨ペアと呼ばれます。マイナー通貨ペアは、特に米ドルが関与していない場合、クロスカレンシー・ペア又は単純にクロスと呼ばれることもあります。人気のあるマイナー通貨ペアには、ユーロ（EUR）、英ポンド（GBP）、日本円（JPY）が含まれることが多いです。

主要国通貨と経済規模の小さい国又は新興国の通貨を組み合わせたものは、エキゾチック又は新興国通貨ペアと呼ばれます。例えば、GBP/MXN（英ポンド/メキシコペソ）やUSD/PLN（米ドル/ポーランドズロチ）などです。

その他には、オーストラレーシアやスカンジナビアペアなど、地域に基づいた組み合わせがあります。これらは、各地域内同士の通貨ペア、あるいは対象地域の通貨とその他の地域の通貨との通貨ペアになります。例えば、AUD/NZD（豪ドル/NZドル）はオーストラレーシアペアに分類され、EUR/NOK（ユーロ/ノルウェークローネ）はスカンジナビアペアに分類されます。

外国為替市場の変動要因は何か？

これまで外国為替とは何か、また外国為替の取引方法について見てきました。次になぜ外国為替は変動するのかについて考えていきましょう。

為替は実質的に、それが関係する国又は地域の経済の健全性を表すバロメーターです。したがって、特定の為替が上昇することを期待して取引を行う場合は、実質的にその国の経済の先行きに期待を抱いていることになります。

一般的に、ある国の経済が堅調であればあるほど、当該国の通貨は他の通貨と比較して強くなります。

したがって、国の景気に影響を及ぼす要因がその国の為替価格に最も影響する傾向があります。こうした要因には、次のものがあります。

• 金利
• インフレ率
• 政策
• 輸出入需要
• 経済成長率、失業率及び製造業データなどの経済統計