金融市場と金融商品
株価指数とは?
日経平均やダウ平均という名前を耳にしたことがあると思います。これらの数字はニュースや新聞のビジネス欄でその値動きの情報と共に掲載されています。
これらの数字は何を意味しているのでしょうか?
これらは株価指数と呼ばれる株式市場の特定のセクションの価値を図る指標です。
特定のセクションとは下記のような分類を指します。
取引所 (東京証券取引所や NASDAQ など)
地域 (ヨーロッパやアジアなど)
セクター (エネルギー、電子、不動産など)
例えば、イギリスの代表的な株価指数であるFTSE 100 は、ロンドン証券取引所に上場している大手100社の株価のパフォーマンスを数値化したものです。
これら企業の株価が上がれば、FTSE100株価指数も上がります。同様に、株価が下がればFTSE100も下がります。
なぜ、株価指数が重要なのか?
投資家やトレーダーは株価指数を見ることで、取引所や地域、セクター毎のパフォーマンスやトレンドを把握することができます。
例えば、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500 は、アップルやゴールドマンサックス、ファイザーといったアメリカの主要企業500社全体の株価のパフォーマンスを表しています。S&P500 が上昇する場合、S&P500に組み入れられている銘柄の多くが上向きになっている傾向にあるといえるでしょう。そしてそれは、S&P500の構成銘柄がアメリカを代表する大手企業500社であるため、アメリカの経済全体が上向きになっていると考えられます。そのため、特定の国の株式市場をベースにした株価指数の変動は、その国の景気を測る重要なシグナルでもあるのです。 このような情報はトレードのプランを考える際に非常に重要です。
主な株価指数とは?
ほとんどの国が自国の大手企業を代表する株価指数を持っています。下記に主要な株指数をご紹介いたします。
FTSE 100 | 英国 |
---|---|
DAX | ドイツ |
CAC 40 | フランス |
IBEX 35 | スペイン |
FTSE MIB | イタリア |
Nikkei 225 | 日本 |
Hang Seng | 香港 |
ASX 200 | オーストラリア |
TSX 60 | カナダ |
ただし、米国には上記で取り上げたS&P500を含む代表的な株価指数が3つあります。
ダウ平均
ダウ平均(ダウ工業株30種平均株価指数 / DJIA)は、米国で最も影響力ある大手企業30社から成る株価指数です。最古の株価指数と言われ、はじまりは1896年。歴史的には重工業企業で構成されていましたが、現在ではこの業界の垣根はほとんどなくなっています。
S&P 500
S&P 500の構成銘柄はダウ平均よりも多様性に富んでおり、ニューヨーク証券取引所 (NYSE) または NASDAQ に上場の大手米国株式500社の株価をベースとしています。はじまりは1950年代で、今日では米国株式市場の時価総額の約 70% を占めています。
NASDAQ-100
1985年に創設された NASDAQ 100 は、ニューヨークの NASDAQ 取引所に上場する非金融系大手企業100社の株価がベースになっています。特にハイテク関連、通信関連およびバイオテクノロジー関連の企業が多く上場しています。
まとめ
- 株価指数は、株式市場の特定セクションの価値を図る指標です。
- 主要な株価指数は、特定の国または地域の株式市場の健全性を知る指標にもなります。
- ほとんどの国には自国を代表する株価指数が1つ以上存在します。米国においては、ダウ平均、S&P 500 そして NASDAQ100 が3大主要株価指数となっています。