金融市場と金融商品
株価指数取引
株価指数はどのように計算されるか?
ほとんどの主要株価指数は時価総額加重平均方式または株価平均型方式のいずれかの方式によって算出されています。
時価総額加重平均方式
主要な株価指数のほとんどがこのタイプに分類されます。時価総額加重平均型株価指数では、各企業のサイズを考慮して指数全体の価値を算出します。従って、価値の大きい会社ほどその株価が株価指数全体に与える影響が大きくなります。
企業の価値は株価に発行済株式数をかけることで算出でき、この数値を時価総額といいます。
イギリスのFTSE 100はこの方式を使って算出されています。例えば、イギリスの石油大手BP が金融大手バークレーズ に対して2倍の価値がある場合、 BPの 株価に対するどのような変化も バークレーズ の株価に同様の変化があった場合と比べて、FTSE 100 に2倍の影響を及ぼすことになります。
この方式を採用している他の指数には、米国のS&P 500やNASDAQ100、香港のハンセン、フランスのCAC 40、スペインのIBEX 35 そしてオーストラリアの ASX 200 があります。
株価平均型方式
この方式では時価総額は用いず、各企業の株価をベースに株価指数を算出します。
このため、株価の高い企業ほど株価指数の価値全体に与える影響が大きくなります。例えば、1万円で取引されている株式は2,000円で取引されている株式の5倍の影響力があります。
現在、この方式を採用している株価指数はダウ平均と 日経平均 の2つのみです。
株価指数はどうやって取引するか?
実際に保有する資産を持たず取引対象のない株価指数はただの数値に過ぎず、直接売買をすることはできません。そのため、株価指数を取引するには、株価指数のパフォーマンスに連動した金融商品を取引する必要があります。いくつかの代表的なものを紹介しましょう。
インデックスファンド
インデックスファンドとは特定の株価指数の値動きに連動することを運用目的とする投資信託のことを指します。インデックス・ファンドには証券会社を通じて投資することができます。
上場投資信託 (ETF)
Exchange Traded Fundsの略で、証券取引所に上場されている株式と同じように取引ができるインデックスファンドです。ETFの価格は市場の取引時間中、通常の株式取引と同様に売買を通じて変動します。現在、世界最大のETFはSPDR S&P500で、その名前の通りS&P500をベンチマークとしています。
デリバティブ
原資産のパフォーマンスから派生的に価値が決まる金融商品です。主な例として、先物、オプション、CFD、バイナリーオプションがあります。
まとめ
- 時価総額加重平均型株価指数は、企業の時価総額をベースに計算します
- 株価平均型指数は株価をベースに計算します
- 株価指数はただの数値のため、直接取引はできません。特定の金融商品を通して売買する必要があります