テクニカル分析
基本的なチャートパターン – パート2
このレッスンでは、その他4種類の典型的なチャートパターンを解説します。
トライアングル(三角保合い)
トライアングルでは、相場が三角形の領域を形成しながら、1つの頂点に収束していきます。形成された三角形の形状は、相場の動きを予測する手掛かりになります。三角形の形状は、主に3つに分類されます。
上昇トライアングルは、上方では水平の強いレジスタンスラインに跳ね返され、下方では谷が安値を切り上げながら、相場が一点に収束していくことで形成されます。このパターンは通常、相場の上昇のサインとなります。しかし、レジスタンスラインが非常に強いため、ブレイクできない可能性があることを忘れないでください。トライアングルでは、一般的に、パターンの完成を待って、ブレイクアウトを狙うトレード戦略を取ります。
下降トライアングルは、上昇トライアングルの反対で、下方では水平の強いサポートラインに跳ね返され、上方では山が高値を切り下げながら形成され、相場の下落を示唆します。
対称トライアングルは、山が高値を切り下げながら、谷が安値を切り上げながら、相場が一点に収束していくことで形成されます。このパターンは、継続パターンであり、通常、パターンが形成され始める前のトレンドが、パターン形成後も続きます。
トライアングルを形成する前に、はっきりとしたトレンドがない場合は、パターン形成後に、上にも下にもブレイクアウトする可能性があります。
レクタングル(長方形)
レクタングルも、対称トライアングルと同様に、トレンドの途中で現れる保合い状態であり、継続パターンとなります。相場が急上昇した後、サポート水準とレジスタンス水準で挟まれた狭いレンジ内での取引が続き、長方形の領域が形成されることがよくあります。パターン形成後は、通常、パターン形成前のトレンドが続きます。
ウェッジ
ウェッジはトライアングルと間違えないようにしてください。トライアングルを形成する2本のラインが、ともに上昇トレンドラインまたはともに下降トレンドラインの場合がウェッジです。
トライアングルを形成する2本のラインが、ともに上昇トレンドラインの場合を上昇ウェッジと言います。このパターンでは、上側のライン(レジスタンス)の勾配より、下側のライン(サポート)の勾配が急になります。通常、パターンが完成した後、相場が下落することを示唆します。
トライアングルを形成する2本のラインが、ともに下降トレンドラインの場合を下降ウェッジと言います。このパターンでは、下側のライン(サポート)の勾配より、上側のライン(レジスタンス)の勾配が急になります。通常、パターンが完成した後、相場が上昇することを示唆します。
忘れないでください:チャートパターンは、相場を完全に予測するものではありません
前のレッスンで述べたように、チャートパターンは、あくまでも将来の相場の動きに関する可能性を示唆するものです。すべてのチャートパターンについて言えることですが、パターン形成を確認し、相場に方向性が出た時点で取引を開始するのが、賢明なチャートパターンの活用法です。
ブレイクアウトする可能性が高い状況では、ブレイクするライン(サポート・レジスタンス・トレンドライン)の両側に注文を置くのが良い戦略になることもあります。ブレイクアウトがどちら方向に起きても、捉えることができ、一方が執行された際に、他方をキャンセルすればよいからです。しかし、この戦略でも、ダマシを回避することはできません。取引の際には、損失を限定するために、ストップ注文を置いておくことが大切です。
まとめ
- 以下のチャートパターンは、相場が下方にブレイクアウトすることを示唆します。
- 上昇ウェッジ
- 下降トライアングル
- 以下のチャートパターンは、相場が上方にブレイクアウトすることを示唆します。
- 下降ウェッジ
- 上昇トライアングル
- 継続パターンは、パターンが形成され始める前のトレンドが、パターン形成後も続くことを示唆します。
- レクタングル
- 対称トライアングル