バイナリーオプションとは
バイナリーオプション(BO)とは、二者択一の取引です。開始時刻から判定時刻(各銘柄ごとに異なります)までの間に、株価指数や通貨ペアといった銘柄の価格が予測通りの方向に動いていれば利益獲得、予測と逆方向に動いていれば損失となります。
バイナリーオプションの「バイナリー(binary)」とは二進法のことで、二進法では物事を「0」または「1」のどちらかで表します。
「オプション(option)」とは、オプション取引のことで、これは「その商品を決まった日時に、決まった値段で購入する」または「売却する」権利を売買することを意味します。
バイナリーオプションの仕組み
バイナリーオプションの仕組みは、シンプルです。選択した銘柄の価格が判定時刻までに目標レート(権利行使価格)より上がっていると予測する場合は「買い」、下がっていると予測する場合は「売り」を選択して取引を開始するというものです。
バイナリーオプションの仕組みを理解するために、次の4つの項目を押さえておきましょう。
取引対象となる原資産
バイナリーオプションの取引対象となる原資産は、FXだけでなく日経225などの株価指数、NY原油などの商品まで全20銘柄に及びます。 原資産とは、先物やオプション取引のベースとなる金融商品のことを指します。金融派生商品(デリバティブ)取引を行う場合、資産自体を保有することはできません。その代わりに、原資産の価格変動を予測します。原資産の価値が上昇すると予測し、実際に上昇する場合、その取引は利益を生みます。逆に、原資産の価値が上昇すると予測したのに価値が大幅に下がった場合、その取引は損失を生みます。
株価指数
- 日本225:日経平均
- ウォール街:ダウ平均
- FTSE100(英):FTSE100
- ドイツ40:DAX40
- フランス40:CAC40
- スペイン35:IBEX35
- オーストラリア200:ASX 200
- シンガポール優良株先物:Singapore Free Index
- 香港HS株価指数:ハンセン
- 中国A50株価指数先物:SGX 中国A50
FX
商品
- WTI先物 :CMEgroup(NYMEX:NYマーカンタイル取引所) Light Sweet Crude Oil (WTI) Futures
- NY金先物:CMEgroup(NYMEX:NYマーカンタイル取引所) Gold Futures
- NY銀先物:CMEgroup(NYMEX:NYマーカンタイル取引所) Silver Futures
権利行使価格
権利行使価格とは、オプションの買い手が原資産を買ったり(コールオプション)、売ったり(プットオプション)することができる価格のことです。バイナリーオプションの場合「目標レート」とも呼ばれ、あらかじめ指定されています。権利行使価格は保有したバイナリーオプションが権利行使以上となるか、ならないかを原資産レートと比較して判定するための価格です。
例えば、ペイアウト1,000円のバイナリーコールオプションを300円で買付したとします。判定の結果、権利行使条件が満たされた場合には、買い手は売り手からペイアウトとして1,000円を受け取ることができます。したがって買い手の損益は、売り手に支払った300円のオプション料を差し引いた700円が利益となります。
バイナリーオプションの取引時間
バイナリーオプションの取引時間とは、取引開始から終了までの時間のことです。規制当局のルールにより、現在国内の金融商品取引業者が提供するバイナリーオプションは1回の取引時間が2時間以上と定められています。
IG証券のバイナリーオプションには、取引時間が「当日」のものと、「2時間」のものがあります。例えば、取引時間が「当日」の例を見てみましょう。2:00に取引開始した取引は、翌日0:58時に注文受付が終了し、取引終了時刻(判定時刻)は翌日1:00となります。 「2時間」の取引では、取引開始から2時間後に取引終了となります。例えば、9:00に始まった取引は10:58に注文受付が終了し、11:00が取引終了時刻となります。
IG証券では、取引時間が「当日」の取引は1日5回、「2時間」1日12回の取引期間が設けられており、24時間取引が可能です。
詳しい取引期間の情報はこちらで確認してください。
当日、2時間、どちらの取引時間においても、途中から保有することも、また途中で決済することも可能です。途中で決済する場合、買値または売値と決済値の差額が利益または損失となります。
バイナリーオプションの判定時刻
バイナリーオプションの判定時刻とは、予測が正しかったかどうかを判定する時刻です。
判定時刻になった時点で、対象銘柄の価格が目標レート(権利行使価格)以上に上昇していた場合はペイアウトとして利益獲得、上昇しなかった場合は購入価格分が損失となります(左記は買い取引の場合。売り取引の場合は利益―損失が逆転)。
例えば、今から2時間後に、米ドル円のレートが108円以上に上昇するか、上昇しないかという取引で「上昇する」を買い付けたとします。2時間後に、米ドルのレートが109円になっていれば、条件を満たすため利益獲得。反対に、107円になっていれば損失となります。
バイナリーオプション取引タイプ
バイナリーオプションの取引タイプには、ラダーオプション、レンジオプション、ワンタッチオプションの主に3つがあります。IG証券では、このうちラダーオプションを提供しています。
ラダーオプションとは?
ラダーオプションとはある一定時点での対象銘柄の価格が、設定価格以上に「なる」か「ならないか」を予測する取引です。
判定時刻(各銘柄ごとに設定が違います)において、対象銘柄の価格が設定条件価格以上に上昇していると予測する場合は「買い」取引、上昇していないと予測する場合は「売り」取引を選択します。
図のように1つの銘柄に対して、設定条件価格が「はしご(ラダー)」のように原資産価格から上下複数設定されます。
判定時刻において、対象銘柄の価格が設定条件価格以上に上昇した場合は100として、上昇しなかった場合は0で清算されます。
例えば、銘柄の買いポジションを60.0で保有したとします。判定時刻となったときに、
- 設定条件価格以上の場合→100 として清算⇒ 100-60=40 が利益
- 設定条件価格未満の場合→0 として清算⇒ 0-60=60 が損失
となります。
バイナリーオプションのメリット・デメリット
バイナリーオプションのメリットは、1000円程度から取引が可能なので、大きな資金を持たない人でも始めやすいということがあげられます。また、たとえ予測どおりにならなかったとしても、最大損失額は保有したオプション料に限定されるので、損失額がどんどん膨らんでしまうということがありません。さらに、動きの鈍いレンジ相場においても利益を獲得するチャンスがあります。
半面、バイナリーオプションにはデメリットやリスクもあります。予測どおりにいかなかった場合は購入資金の全額が損失額となってしまうことになります。途中決済も可能ですが、あまりにも判定時刻に近い場合は決済ができなくなってしまうので、事前に把握しておくことが必要です。
バイナリーオプションは二者択一という性質上、次々と取引を続けてしまうため、リスクがあることも忘れてはいけません。必ず事前に取引計画を立てて、臨むようにしてください。
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