5日の米株式市場でアップルが大幅続落。新型iPhoneの量産モデル「XR」の増産中止が報じられたことが材料になった。市場ではXRは高価であり、昨年発売された「iPhone 8」や「8 Plus」で十分との声が多い。
終値は前週末比5.89ドル(2.84%)安の201.59ドル。一時4.5%安となった。
アップルが「iPhone XR」の製造を委託している台湾の鴻海精密工業と和碩聯合科技(ペガトロン)に、増産を中止するよう要請したことが分かったと日本経済新聞(電子版)が日本時間5日夜報じたことで、アップルは取引序盤から売られる展開となった。
アップルは2日には6.6%下落。同社が米東部時間1日夕に発表した2018年7~9月期決算は純利益が過去最高を更新したが、iPhoneの販売台数が市場予想を下回った。10~12月期は販売の増加ペースが一段と鈍るとの予想も発表している。
10月26日に国内で発売された「XR」の販売価格は64GB版が8万4800円、128GB版が9万800円、256GB版が10万1800円(それぞれ税別)。ネットでは、「XR」は高価であり、多くの人は「8」や「iPhone8Plus」 で十分ということか、といった声が多い。
実際、アップルはXRよりも価格が20%程度安い「iPhone8」や「iPhone8Plus」の増産を図っていると伝えられている。
マーケティング会社BCNがまとめたデータによると、10月26日から11月1日までの国内スマートフォンの実売台数ランキングは、1位がiPhone 8 64GB(au)、2位がiPhone 8 64GB(SoftBank)、3位がiPhone 8 64GB(NTT docomo)。「XR」は4位のiPhone XR 64GB(au)が最高だ。