13日の東京株式市場でアップル関連株が安い。アルプス電気やジャパンディスプレイ(JDI)、TDKが年初来安値を更新した。12日の米国市場で新型iPhoneの量産モデル「XR」の需要が不振との見方からアップルが急落した。
アルプス電気の終値は前日比129円(4.84%)安の2535円。寄り付き直後に2390円の年初来安値を付けた。CLSA証券がこの日、アルプス電気の投資判断を「アウトパフォーム」から「アンダーパフォーム」に引き下げている。同社はiPhoneのアクチュエーターを製造する。
ジャパンディスプレイ(JDI)は10円(9.52%)安の95円。前場の序盤に93円の年初来安値を付けた。出来高は3730万株で全銘柄中5位。JDIは液晶ディスプレイを提供している。
TDKは600円(6.27%)安の8970円。前場中ごろに8680円の年初来安値を付けた。TDKはコンデンサーを製造。
樹脂多層基板を提供する村田製作所は850円(4.76%)安の1万7000円。送受信用制御ICを製造するロームは420円(5.16%)安の7720円。
前日の米国市場でアップルは前日比10.30ドル(5.04%)安の194.17ドルで引けた。
部品メーカーのルメンタム・ホールディングスが、3Dセンシング用レーザーダイオードの大口顧客が出荷を大幅に削減するよう要請し、2018年10~12月期の業績見通しを引き下げたことがアップル急落の背景にある。顧客名は明らかにしなかったが、市場ではアップルが減産を要請したとの見る向きが多い。
ルメンタムの終値は前日比33%安。過去最大の下げとなった。
TF International Securitiesに在籍するアップル製品の著名アナリスト、ミンチー・クオ氏は12日付のリサーチノートで、18年第4四半期から19年第3四半期までのiPhone XRの出荷予想を、従来の1億台から7000万台に引き下げたと明らかにした。
アップルはiPhone XRの増産を中止したことが先週報じられている。
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