コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

米国ウィークリー 2017/4/11号

新たなカードを切ったトランプ政権と相場見通し!

bg_traders_charts_306299446
  • 現地時間4/7の早朝、地中海の米海軍艦船からシリア政府の空軍基地に向け巡航ミサイル「トマホーク」59発が発射された。トランプ大統領は、シリアのアサド政権が反政府勢力の支配地域を空爆した際サリンなど化学兵器を使用して多くの子供や民間人に死傷者が出たと断定し、米軍にシリアへの攻撃を命じた。

    米中首脳会談の最中の攻撃であり、北朝鮮を巡る中国の対応に圧力を掛けた面もあったものと見られる。また、国内では政権運営が難航しており、議会と国民に向け決断力と行動力を示しトランプ大統領の求心力を高める狙いがあったのではないかと思われる。マーケットは、1回限りの攻撃であること、事前にロシアに通告していたことなどの報道から、比較的冷静に受け止め、4/7の米金融市場では、金利、ドルが上昇し、株式市場は小幅な下落に留まった。
  • ただ、米国の攻撃後もシリア政府による反政府勢力への攻撃が続き、犠牲者が増え続けており、米軍のシリア攻撃が必ずしも効果的であったとは言えない状況にある。ロシア大統領府は4/9、ロシアのプーチン大統領とイランのロウハニ大統領が電話会談し、「米軍によるシリアへの攻撃は許されず、国際法に違反する」との考えで一致したことを発表。中東情勢の緊張や各地で頻発するテロ行為など地政学的リスクの高まりが株式市場の重石となる可能性はあろう。

    トランプ政権が、中東情勢や北朝鮮問題などへの対応から政策運営に手間取れば、市場のリスクオフの動きが強まる可能性がある。一方、シリア攻撃について共和、民主両党から幅広く支持されており、米議会が団結するとの見方もある。米国の空爆について、独のメルケル首相は「理解する」という表現に留めたが、日英仏からは支持を取り付けた。4/10からのG7に出席するティラーソン国務長官は、4/9放送のTV番組でシリアへのミサイル攻撃が北朝鮮への警告であるとも強調し、「他国への脅威となるなら、対抗措置を取るだろう」とコメント。G7では、シリアや北朝鮮問題、テロ対策などが主な議題となりそうだ。株式市場は、短期的には地政学的リスクと3月の雇用統計などやや弱めの経済指標などにより上値の重い展開を予想するが、4/13の金融大手から始まる2017/12期1Q(1-3月)決算への期待が徐々に高まり、底堅い展開を予想する。(庵原)
phillip_fig_weekly_Apr11th_01

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(4/7現在)

phillip_fig_weekly_Apr11th_03

■主な企業決算 の予定
●4月13日(木): JPモルガンウェルズ・ファーゴシティグループ
●17日(月):ネットフリックス

■主要イベントの予定
●4月11日(火) :
2月の求人件数
ユーロ圏2月の鉱工業生産
・独4月のZEW景況感指数
●12日(水) :
3月の財政収支
NATO首脳会談(ワシントン)
・NY国際自動車ショーのプレスデー(4/13まで、一般公開は4/14-23)
OPEC 月報
●13日(木) :
3月の生産者物価指数(PPI
4月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)
●14日(金) :
3月の小売売上高
3月の消費者物価指数(CPI
・ペンス副大統領、日韓豪など歴訪(4/15-25)
・グッドフライデーの祝日で株式・債券市場は休場
●17日(月) :
4月のNY連銀製造業景気指数
・4月のNAHB住宅市場指数

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IGアカデミー

無料のオンラインコースや各種ウエビナー、セミナーなど、IGが提供する豊富な学習プログラムを通じてトレードの方法を学び、トレードに関する知識を深めることができます。