What is the news?
2017/6期2Qは売上高が前年同期比0.3%減の168.56億USDと小幅な減収に留まった。買収、売却や為替変動などの影響を除けば、既存事業は2.0%増収。また、純利益は同2.5倍の78.75億USD、調整後EPSが1.080USDと市場予想の1.062USDを上回った。既存5事業は全て増収。主力のファブリック&ホームケア事業、ベビー、フェミニン&ファミリーケア事業が増収を確保したほか、ヘルスケア事業が好調だった。
ビューティー事業は前年同期比3.0%増収の29.42億USDとなった。高級スキンケア品「SK2」やヘアケア品「Pantene」の販売が好調に伸びた。グルーミング事業は同1.0%増収の17.89億USDと小幅に増加。新商品の開発に注力し、海外市場での髭剃りケア関連の販売が順調に伸び、米国内市場での不振を補った。ヘルスケア事業は同7.0%増収と増収幅がもっとも高かった。口腔ケアの新製品販売が寄与したほか、個人ヘルスケア製品の販売も堅調に伸びた。主力のファブリック&ホームケア事業の売上高が同1.0%増の52.70億USDと全体の31.3%を占めている。ファブリック新商品の発売が寄与したほか、ホームケア関連製品の値上げも売上高を引き上げた。また、ベビーケア用品の需要増と新商品種類の拡充からベビー、フェミニン&ファミリーケア事業も同1.0%増の46.45億USDとなった。
How do we view this?
2017/6通期の会社計画では、為替の影響と一部事業の分離・売却などが売上高を押し下げる可能性があるものの、同社は売上高を前期比2-3%増と従来予想の2%増を上方修正した。EPSは2016/6通期の3.69USDに比べて同48-50%増となるとの見通し。通期の市場予想は売上高が前期並みの652.78億USD、純利益が同3.0%減の101.98億USDであるものの、2018/6通期は増収増益となる見通しである。
配当予想(USD)
2.72 (予想はBloomberg)
株価(USD)
86.96 2017/1/23
会社概要
1837年設立の世界的な消費財メーカー。主に洗剤、清掃用品、紙製品、美容製品、食品・飲料、ヘルスケア用品などを製造する。量販店、食品雑貨店、会員制小売店、薬局、地域型小売店を中心に製品を提供している。
企業データ(2017/1/23)
ベータ値0.75
時価総額(百万USD) 222,311
企業価値=EV(百万USD) 240,032
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 1,534
主要株主(2017/1) (%)
1. Vanguard Group 6.76
2. BlackRock 5.90
3. State Street 4.57
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)
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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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