What is the news?
2017/12期1Qは、売上高が前年同期比ほぼ横ばいの94.92億USD、事業買収・売却と為替の影響を除くベースで約2%の増収だった。純利益は同8.6%増の13.32億USD、調整後EPSが1.660USDと市場予想の1.623USDを上回った。主力の航空宇宙事業はビジネスジェット市場の伸び悩みが重荷となり、売上高が減少した。一方、住宅・ビル向け自動化技術や環境対応の工業品、エネルギー産業向け高機能化学品が堅調に推移した。
4事業のうち2事業は増収、3事業が増益。主力の航空宇宙事業は前年同期比4.3%減収の35.46億USD、純利益がほぼ横ばいの7.96億USDとなった。防衛&宇宙、航空などのビジネスが伸び悩んだ。住宅&ビルテクノロジー事業は同3.1%増収の25.53億USD、純利益が同8.1%増の3.89億USDとなった。中国で受変電、換気や排水などのビジネスが好調に伸びた。また、石油・ガス事業を含むパフォーマンス・マテリアルズ・アンド・テクノロジーズ事業は同9.3%減収の20.69億USDとなったが、純利益が同2.2%増と増益を確保した。また、生産安全性の保守や効率性の向上に関わる製品やサービスを提供しているセーフティー・プロダクティブソリューション事業は、同25.0%増収の13.24億USD、純利益が同29.3%増の1.94億USDと好調だった。
How do we view this?
同社はIIoT(Industrial Internet of Things:産業IoT)である「コネクテッド・プラント」を打ち出し、日本で「つながる工場」ビジネスを強化している模様。同製品は工場をインターネットにつなげ、製造の効率を上げる手段として注目されている。2017/12通期の会社予想はEPSが6.90-7.10USDである。通期の市場予想は売上高がほぼ前期並みの392.68億USD、純利益が前期比12.2%増の53.94億USDである。
配当予想(USD) 2.69 (予想はBloomberg)
株価(USD) 129.88 2017/4/27
会社概要
1906年に創業した世界的な総合テクノロジー企業。航空宇宙製品、自動化機器、制御・感知用製品、自動車製品、先端材料、石油化学用加工技術など幅広い製品を提供している。
企業データ(2017/4/27)
ベータ値1.07
時価総額(百万USD) 99,012
企業価値=EV(百万USD) 105,439
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 362.85
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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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