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2018/2期4Q(12-2月)は、売上高が前年同期比8.4%増の17.65億USD、営業利益が同26.5%減の5.15億USD、純利益が同2.0倍の9.25億USD。主力の「コロナ」シリーズ、「モデロ」シリーズなどのハイエンドビールの販売が好調で、それぞれ売上高が同18%、同6%伸びたことなどが寄与し増収となった。前年同期に計上されたカナダのワイン事業の売却益がなくなったことにより営業利益は減益であるが、税制改革に伴う繰延税金負債の調整により、一時利益が3.63億USD生じたことで大幅増益となった。これらを除く調整後EPSは1.90USDと市場予想の1.74USDを上回った。
事業セグメント別の業績は以下の通り。ビール事業は、売上高が同11.9%増の9.97億USD、営業利益が同11.9%増の3.79億USD。「コロナ」シリーズでは、6本パックと12本パックを発売したことや、12オンスボトルの販売地域の拡張を行ったことでシェアが拡大。ハイエンドビール市場で、「モデロ・エスペシャル」、「パシフィコ」、「モデロ・ミチェラーダ」と並びトップ10のシェアを獲得した。次四半期には全米で「コロナ・プレミアム」の発売を予定している。営業利益率は前年同期から横ばいの38.0%。売上の伸びと販売価格の上昇により、販売費・一般管理費の増加を相殺した。ワイン&スピリッツ事業は、売上高が同4.3%増の7.68億USD、営業利益が同7.6%増の2.11億USDであった。プレミアムワイン「メイオミ」が好調で、調整後の売上高が同8.0%増加した。営業利益率は前年同期から0.7%改善し27.4%。製造原価やマーケティング費用の増加により一部相殺されたものの、製品ミックスの改善が寄与した。
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2019/2通期の会社計画は、ビール事業の売上高・営業利益がともに前期比9-11%増、ワイン&スピリッツ事業の売上高・営業利益がともに同2-4%増、GAAPベースでのEPSが9.38-9.68USD、調整後EPSが9.40-9.70USD、実効税率が19%である。2019/2通期の市場予想は、売上高が前期比7.5%増の81.53億USD、当期利益が同17.6%減の19.10億USD。また、同社は四半期配当の増配を発表。前四半期の1株当たり0.52USDに対して、42.3%増の0.74USDに引き上げた。配当性向は30%を目指す。
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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員 庵原浩樹
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