What is the news?
2018/11期2Q(3-5月)は、売上高が前年同期比23.9%増の21.95億USD、純利益が同77.1%増の6.13億USD。調整後EPSは1.66USDと市場予想の1.54USDを上回った。3つのクラウドは全て2桁増収。売上高のうち、サブスクリプション収入が同29.6%の19.23億USD、製品販売収入は12.0%減の1.50億USD、サービス・サポート収入は同3.7%増の1.21億USDであった。
セグメント別の売上高は以下の通り。Document CloudやCreative Cloudを含むデジタル・メディア部門は、同27.6%増の15.46億USD。このうち、クリエイティブ分野が同28.9%の13.03億USDと同セグメントを牽引。新興国市場でCreative Cloudの導入が進んだほか、幅広い顧客層・地域で新規の定期課金契約が増加。ロイヤリティフリーの写真、イラスト、グラフィックなどを販売するサービス「Stock」の伸びも寄与した。北米での値上げや法人向け付帯サービスの提供、プロモーション契約の顧客の標準契約への切り替えなどの取り組みにより、1契約あたり月間平均収入(APRU)は堅調を維持。Document Cloudの売上高は、同21.6%増の2.43億USD。法人向けに同クラウドの導入が進んだほか、引き続き「Acrobat DC」の定期課金契約が増加した。Experience Cloudを含むデジタル・エクスピリエンス部門は、売上高が同18.3%増の5.86億USD。Analytics Cloud、Marketing Cloud、Advertising Cloudなどが牽引した。2QにおけるExperience Cloudのデータトランザクションは97兆件にのぼり、うち60%をAnalytics Cloudが占めた。出版部門は、売上高が同2.8%減の6,300万USDであった。
How do we view this?
2018/11期3Q(6-8月)の会社計画は、売上高が22.40億USD、デジタル・メディア部門の売上高が前年同期比25%増、デジタル・エクスピリエンス部門の売上高が同15%増、調整後EPSが1.65USD。通期会社計画は、売上高が87.25億USD、デジタル・メディア部門の売上高が前期比23%増、Experience Cloudのサブスクリプション収入が同20%増、Experience Cloudの売上高が同15%増、Experience Cloudの契約件数が同20%増、調整後EPSは6.20USDである。通期市場予想は、売上高が前期比22.2%増の89.24億USD、当期利益が同52.1%増の25.76億USD。
配当予想(USD) 0.00(予想はBloomberg)
終値(USD) 251.74 2018/6/19
会社概要
1982年に設立された世界最大級のソフトウェア会社。「Document Cloud」、「Creative Cloud」、「Experience Cloud」、の3つのクラウドを通じて、クリエイター、マーケター、知識労働者、アプリケーション・ディベロッパー、法
人顧客、一般消費者向けに定期課金ベースのソフトウェアやサービスを提供する。同社がが開発したPDFは、現在、国際標準化機構(ISO)で管理されるオープンスタンダードの1つとなってる。
「Document Cloud」は紙ベースの手動プロセスをデジタルに変えるためのサービスを提供しており、PDFソリューションの「Acrobat DC」、電子サインソリューションの「Sign」、関連モバイルアプリなどのソフトウェアがある。「Creative Cloud」は、制作用デスクトップツール、モバイルアプリ、Adobe Stock画像などを提供しており、「Photoshop」、「InDesign」、「Illustrator」などのソフトウェアがある。「Experience Cloud」は法人顧客向けのソリューションを提供しており、統合デジタルマーケティングサービス「Marketing Cloud」、デジタルマーケティングアナリティクスの「Analytics Cloud」、デジタル広告の最適化サービスの「Advertising Cloud」などを包括する。
企業データ(2018/6/20)
ベータ値 1.01
時価総額(百万USD) 123,975
企業価値=EV(百万USD) 119,515
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 705.0
主要株主(2018/6)(%)
1.FMR 7.71
2.Vanguard Group Inc 7.26
3.ブラックロック6.88
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)
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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員 庵原浩樹
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
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