What is the news?
2018/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比42.9%増の5,100.42億USD、純利益が同2.2倍の16.29億USD。調整後EPSは3.27USDと市場予想の1.83USDを大幅に上回った。クラウドサービスや北米のネット通販事業の好調が続いたほか、ドル安も追い風となった。なお、為替変動の効果を除くと39%の増収であった。利益率の高いAWS事業の成長が継続したことに加え、北米事業の利益率の改善など寄与し、売上高営業利益率は3.8%と前年同期の2.8%から改善した。売上高のうち、オンラインストア売上高が同18.0%増の269.39億USD、実店舗売上高が42.63億USD(2017/12期3Qより計上しているため前年同期比増減率は記載しない)、サードパーティセラーサービス収入は同43.9%増の92.65億USD、Amazonプライムなど会員サービス収入は同60.0%増の31.02億USD、AWS(アマゾンウェブサービス)収入は同48.6%増の54.42億USD、その他は同2.4倍の20.31億USDであった。
事業セグメント別の業績は以下の通り。北米事業は売上高が前年同期比46.4%増の307.25億USD、営業利益が同92.8%増の11.49億USD。海外事業は、売上高が34.5%増の148.75億USD、営業利益が▲6.22億USDと前年同期の▲4.81億USDから赤字幅が拡大。クラウドコンピューティングなどウェブサービスを提供するAWS事業は、売上高は同48.6%増の54.42億USD、営業利益が同57.3%増の14.00億USDであった。
How do we view this?
2018/12期2Q(4-6月)の会社計画は、売上高が510-540億USD、営業利益が11-19億USD。為替変動によるプラスの効果を12億USD見込んでいる。2018/12通期の市場予想は、売上高が前期比33.3%増の2,370.60億USD、当期利益が同89.3%増の57.40億USDである。同社は、米国内のAmazonプライム会員の年会費を99USDから119USDへ引き上げると発表。年会費の値上げは2014/3以来である。5/11から新会費が適用される予定だ。オルサフスキーCFOによると、同社はAmazonプライム会員向けサービスを大幅に拡充しており、2日以内に配達可能な品数は2014年時点では約2,000万点だったが、現在では1億点を超えた模様。
配当予想(USD) 0.00(予想はBloomberg)
終値(USD) 1,600.14 2018/5/7
会社概要
1994年設立。「競合他社ではなく顧客を起点にすること」、「創造への情熱」、「優れた運営へのこだわり」、「長期的な発想」の4つの指針のもと、ECサイト、Webサービスを提供する。一般消費者向けには、ECサイト・実店舗を通じ、書籍、DVD、CD、家電製品、車&バイク、おもちゃ、ヘルス&ビューティー、食品、ペット用品、ファッション、電子書籍、Amazonデバイスなど、数億アイテムを超える幅広い商品を提供する。会員制のAmazonプライムは、数千万アイテムの無制限の無料配送や、動画の無制限ストリーミング視聴などの特典がある。企業向けには、売上拡大を支援するサービスや、グローバルコンピューティング、ストレージ、データベースなどクラウドサービスを提供する。コンテンツ製作者向けには、電子書籍のセルフ出版サービスを提供する。 カスタマーレビュー、1-Click注文、パーソナライズされたおすすめ商品機能、Amazonプライム、フルフィルメントby Amazon、AWS(アマゾンウェブサービス)、Kindle ダイレクト・パブリッシング、Kindle、Fire タブレット、Fire TV、Amazon Echo、Alexaなどは、同社が先駆けて提供した商品・サービスである。同社事業は、北米事業、海外事業、AWS事業の3つのセグメントで構成される。2017/8/28よりホールフーズ・マーケットが連結対象となった。
企業データ(2018/5/8)
ベータ値 1.05
時価総額(百万USD) 776,431
企業価値=EV(百万USD) 795,955
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 8,988.7
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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員 庵原浩樹
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
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