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個別銘柄レポート:フェデックス

ネット通販の恩恵や国際小包輸送増など期待

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ニューヨーク | 宅配サービス| 業績レビュー

BLOOMBERG FDX:US | REUTERS FDX.N

  • 2018/5期1Q(6-8月)は、売上高が前年同期比4.3%増の152.97億USD(市場予想153.50億USD)、純利益は同16.6%減の5.96億USD、調整後EPSは2.51USD(同3.00USD)と売上、利益とも市場予想を下回った。
  • サイバー攻撃による大規模な集荷・配送の遅れやハリケーンの影響が収益の押し下げ要因となった。一方、国際小包の輸送量は増加し、ネット通販の拡大に伴い米国での陸上輸送も好調。
  • 2018/5通期会社計画は、TNTの統合費用等特別項目を除くベースのEPSが12.00-12.80 USDと市場予想の13.10USDを下回った。サイバー攻撃などによる収益への影響抑制を図り、年末商戦を控える中、ネット通販拡大の恩恵、国際小包の輸送量増など動向が期待される。


What is the news?

2018/5期1Q(6-8月)は、売上高が前年同期比4.3%増の152.97億USD(市場予想153.50億USD)、純利益は同16.6%減の5.96億USD、調整後EPSは2.51USD(同3.00USD)と売上、利益とも市場予想を下回った。サイバー攻撃による大規模な集荷・配送の遅れやハリケーンの影響が収益の押し下げ要因となった。このため、1Qの営業利益は同11.6%減の11.17億USDとなり、同利益率は7.3%と前年同期の8.6%から悪化した。一方で、国際小包の輸送量は増加し、ネット通販の拡大に伴い米国での陸上輸送も好調であった。

セグメント別の1Qの収益は以下の通り。フェデックス・エクスプレスは、売上高が同2.2%増の86.5億USD、営業利益が同29.0%減の4.33億USDとなった。国内・国際小包の価格上昇が売上高を押し上げたが、TNTエクスプレスへのサイバー攻撃が収益を押し下げた。フェデックス・グランドは、小包の数量増が寄与し売上高が同8.2%増の46.4億USD、営業利益が同2.6%増の6.26億USD、フェデックス・フライトは、値上げ、単位当たりの出荷増、燃油サーチャージの上昇が寄与したほか、中ロット・小ロットの1日平均貨物出荷が同1%増となり、売上高が同5.4%増の17.5億USD、営業利益が同30.4%増となった。

How do we view this?

2018/5通期会社計画は、TNTエクスプレスへのサイバー攻撃の収益への影響(2017年6月の影響額が約3億USD)がフルに出ると見込み、従来予想を下方修正した。TNTの統合費用や年金の会計上の調整等特別項目を除くベースのEPSは12.00-12.80 USDと予想しており、市場予想の13.10USDを下回った。会社側では、サイバー攻撃などによる収益への影響の抑制を図っていく意向である。一方で、年末商戦を控える中、ネット通販拡大の恩恵、国際小包の輸送量増など動向が期待される。

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配当予想(USD) 2.02 (予想はBloomberg)
株価(USD) 223.00 2017/10/3

会社概要
1971年創業、1997年設立の総合航空貨物輸送会社。世界の法人・個人顧客向け輸送サービスを全米ならびに世界220以上の国と地域で提供。従業員は40万人超。フェデックスエクスプレスは空と陸のグローバルネットワーク活用で通常1-2営業日以内で貨物の輸送を行っている。

企業データ(2017/10/3)
ベータ値1.27
時価総額(百万USD) 59,797
企業価値=EV(百万USD) 71,450
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 273

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主要株主(2017/10) (%)
1.Smith Frederick Wal l 7.28
2. Vanguard Group 6.90
3. PRIMECAP Management Company 5.87
 (出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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