What is the news?
2017/12期4Q(10-12月)は、総収益が前年同期比4.6%増の254.50億USD、純利益が同37.1%減の42.32億USD。調整後EPSは1.76USDと市場予想の1.69USDを上回った。金利の上昇や貸出金・預金の残高の増加により正味受取利息が前年同期比11%増の134億USDと伸びた。一方、非金利収入は同1%減の121億と小幅に減少した。利益面では、税制改革法成立に絡み特別費用を24億USD計上したことで、大幅な減益となった。特別項目を除くベースでは、純利益は同1%減の67億USDである。
セグメント別では、全4事業のうち3事業は増収増益となった。①主力のコンシューマー&コミュニティバンキング事業の純収益は前年同期比9.5%増の120.70億USD、純利益は11.2%増の26.31億USD。②コーポレート&投資銀行事業は、純収益が同11.6%減の74.78億USD、純利益が同32.5%減の23.16億USD。③コマーシャルバンキング事業は、純収益が同19.9%増の23.53億USD、純利益が同39.3%増の9.57億USDとなった。④アセットマネジメント事業は、純収益が同9.3%増の33.74億USD、純利益が11.6%増の6.54億USDとなった。
How do we view this?
2018/12通期の市場予想は、純収益が前期比9.2%増の1,087.54億USD、当期利益が同25.0%増の305.46億USDである。新税制下では、同社の2018年の実効税率は32%から19%へ低下する。税引き前利益が2017年と同じなら、純利益は35億USD以上増えることとなる。
また同社は税制改革を踏まえ、向こう5年で200億USDを賃上げや支店網拡大に使うと発表。2.2万人の従業員を対象に時給を平均10%引き上げる。また、4,000人を追加雇用し、既存店の増強や400の新店舗に充当する。支店網はこれまで手薄だった地域を重点的に増強する方針で、支店を置いていなかった複数の州で新たに15-20の地域に進出する。店舗開設や担当者増をテコに、中小企業向け融資を向こう3年間で20%増、住宅ローン残高を向こう5年間で25%増を目指す。
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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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