What is the news?
2018/7期2Q(11-1月)は、売上高が前年同期比2.7%増の118.87億USD、純利益が▲87.78億USDと前年同期の23.48億USDから赤字転落。好調な「アプリケーション」や「セキュリティー」などの製品群の販売が牽引し、低迷していた製品売上高が同2.6%増の87.09億USDと持ち直した。アドバイザリーやトレーニング、テクニカルサポートサービスなどの「サービス」も堅調に伸び、9四半期ぶりの増収となった。粗利益率は63.1%と前年同期の62.8%から改善。しかし、税制改革に伴い計上した一時費用111億USDが響き赤字転落。この費用により、実効税率が前年同期の20.0%から371.6%まで上昇。一方、非GAAPベースの純利益は同10.0%増の31.46億USD、調整後EPSは0.63USDと市場予想0.59USDを上回った。
製品カテゴリー別の売上高は、スイッチ、NGNルーター、ワイアレス、データセンターなどを含む「インフラストラクチャー」が前年同期比2.3%増の66.94億USDとなった。IP電話やビデオ端末、IoT関連製品やアナリティクスなどを含むの「アプリケーション」が同6.1%増の11.84億USDと伸びた。サイバーセキュリティー関連製品の「セキュリティー」は同5.7%増の5.58億USD。「その他」が同9.6%減の2.73億USD。「サービス」は同2.9%増の31.78億USDと堅調だった。地域セグメント別の業績は以下の通り。米国は売上高が同5%増の70.04億USD、粗利益率が65.9%。欧州・中東・アフリカ(EMEA)は、売上高が同横ばいの30.62億USD、粗利益率が64.6%。アジア太平洋地域・日本・中国(APJC)は、売上高が同3%増の18.21億USD、粗利益率が60.1%となった。
How do we view this
2018/7期3Q(2-4月)の会社計画は、売上高が前年同期比3-5%増、粗利益率が63-64%、売上高営業利益率が29.5-30.5%、実効税率が21%、調整後EPSが0.64-0.66。2018/7通期の市場予想は、売上高が前期比2.4%増の491.40億USD、当期利益が同90.7%減の8.91億USD。同社は、AIを活用してITの障害やリスクを予測し、企業のIT運用・活用を支援する「プレディクティブサービス」を発表。IT資産の管理や最適化に関するテクニカルサポートに加え、インシデント対応やIT人材開発でもAIを活用する。
配当予想(USD) 1.25 (予想はBloomberg)
終値(USD) 44.27 2018/3/19
会社概要
1984年に設立された世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社。ネットワークシステム、ソリューションの販売やこれらに関するサービスの提供を行う。ルーター、スイッチ、ワイヤレスLAN、アクセスポイント、IP電話、ビデオ会議端末、データセンター、セキュリティー、ソフトウェア等を製造・販売するほか、テクニカルサポートサービスなども提供する。顧客は中小企業から大企業まであらゆる規模の事業会社、政府機関、研究機関、サービスプロバイダーなど多岐に及ぶ。
同社が開発している「Intent Based Networking」は、インテント(ビジネスの意図)を自動的にネットワークに反映することを可能にするテクノロジーで、ネットワーキング、セキュリティー、コラボレーション、クラウドの間で常に進化し、高度に安全でインテリジェントなデジタルビジネスのプラットフォームを提供する。同社事業は、米国、欧
州・中東・アフリカ(EMEA)、アジア太平洋地域・日本・中国(APJC)の3つの地域セグメントに分かれている。
企業データ(2018/3/20)
ベータ値1.20
時価総額(百万USD) 213,271
企業価値=EV(百万USD) 178,954
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 1,146
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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員 庵原浩樹
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
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