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米国ウィークリー 2017/9/20号

年内利上げ期待高まる中堅調な地合い継続へ!

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  • NYダウ、S&P500、ナスダックの主要3指数は、相次ぎ最高値を更新。NYダウは、9/18現在で7営業日続伸、5営業日連続で最高値更新となった。ただ、この間のNYダウの上昇率は2.51%(546.57ドル高)と緩やかな上昇であり、8月の狭いレンジでの膠着相場からようやく抜け出したように思われる。

    月期の決算は好調であったものの、トランプ政権幹部の相次ぐ辞任や解任(8/18のバノン大統領首席戦略官など)、歳出予算と債務上限の引き上げの法案審議など議会の混乱、北朝鮮を巡る地政学的リスクの高まりなどが相場の重しとなった。しかし、9/7に上院で通過した12月までの連邦債務上限の引き上げと暫定予算を含めた一体法案は9/8に下院で可決され、トランプ大統領がハリケーンの災害救済法案とともに同法案に署名し成立した。
     
  • 問題の先送りだが、ひとまず米国債がデフォルトに陥ることが回避された。また、トランプ大統領は税制改革を前進させるため野党・民主党との連携も模索。9/13には超党派の議員をホワイトハウスに招き減税を進めていく考えを示し、「中間所得層にとってはアメリカの歴史上、最も大きな減税になるだろう」と税制改革への意欲を鮮明に示した。ムニューシン財務長官は9/14、米国企業は月内に税制改革の新たな枠組みの一環として、「法人税率と債務利払いの課税控除についてより詳細な情報を得られるだろう」とコメント。同財務長官を含む「ビッグ・シックス」と呼ばれる税協議を主導するホワイトハウスと議会首脳は、9/25の週に「税制改革法案の枠組み」を公表する見通しだ。北朝鮮情勢は未だ先行き不透明だが、これら一連の動きが相場をサポートしていると思われる。

    集計によるS&P500構成企業の増益率は、2017/1Q(1-3月)が前年同月比14.0%増、2Q(4-6月)が同11.0%増と2014/2Q以来の2桁増益となり、連続の2桁増益は2011/3Q以来である。足元の堅調な相場展開は、改めて好調な企業業績を反映した結果であろう。また、FOMCを直前にして年内12月の利上げ確率が50%台に大きく上昇。長期金利も約1ヵ月ぶりの2.2%台に乗せた。緩やかな金融正常化は相場の足枷とはならず、出遅れの金融セクターが買われるなどセクターローテーションもあって堅調な地合いを予想する。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率9/18現在)

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■主な企業決算 の予定
●9月19日(火):アドビフェデックス

■主要イベントの予定
●19日(火) :
FOMC20日まで)
8月の住宅着工件数
・4-6月の経常収支
・8月の輸入物価指数
国連総会一般討論演説(25日まで)、トランプ大統領とマクロン大統領が出席
●20日(水) :
FOMC声明発表、経済予測公表とFRB議長記者会見
8月の中古住宅販売
●21日(木) :
東京ゲームショウ2017(幕張メッセ、24日まで)
・週間新規失業保険申請件数(9/6終了週)
9月のフィラデルフィア連銀景況指数
・7月のFHFA住宅価格指数
8月の景気先行指標総合指数
  欧州中央銀行(ECB)、経済報告発表
  ドラギECB総裁講演(フランクフルト)
●22日(金) :
カンザスシティー連銀総裁講演
ダラス連銀総裁講演
スイス 米サンフランシスコ連銀総裁講演(チューリヒ)
伊 メイ英首相、EU離脱を巡り演説(フィレンツェ)        

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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