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米国マンスリー2017年12月号

追加利上げも株高続く?

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世界貿易回復による景気拡大

世界の貿易量が急回復している。オランダ経済政策分析局によると、7-9月の貿易量は前年同期比5.1%増。伸び率は2011年1-3月期以来の水準だが、当時はリーマン危機後の反動が出た頃。それを除くと2007年7-9月以来10年ぶりの伸びだ。

ここ数年は世界的な個人消費や設備投資の低迷などを背景に、貿易伸び率が経済成長率を下回る「スロートレード」と呼ばれる状態にある。だが、IMF(国際通貨基金)は2017年の世界貿易伸び率を4.2%と予測。経済成長率の3.6%を上回る見通しだ。保護主義への懸念は燻るものの、世界貿易の伸びに牽引され景気拡大継続が期待される。(増渕)


【世界貿易の伸び率は回復~世界経済は「スロートレード」を脱する兆し】

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パウエル次期議長と金融政策!

FRBの次期議長に指名されたパウエル理事は、11/28の公聴会で米経済の力強さと金融正常化の推進について言及。12月の利上げはほぼ確実視される状況。一方で、同理事は現イエレンFRB議長の緩やかな利上げ路線を支持する考えを強調した。

失業率は自然失業率を割り込む水準にまで低下しているのに対し物価や賃金は停滞する「謎」が残る。今後の金融政策を占う上ではFRBが重視する物価指標や賃金上昇率の動向が鍵を握ることになろう。(増渕)

【緩やかな利上げ路線支持のパウエル次期議長~物価低迷の「謎」は残る】

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半導体市場の好調はまだ続く?

WSTSの2017年市場見通しは、前年比20.6%増の4,086億ドルと前回6月見通しから再び上方修正。初の4千億ドル台乗せへ。スマホ向けに加えAIやIoTなど活用のデータの処理や保管などが押し上げ要因。 過剰投資など需給の緩みの懸念もあるが、自動車、家電、ゲーム向けなど用途拡大で、従来のPC買い替えを中心としたシリコンサイクルとは異なる状況で、好調持続の勢いだ。市場の3割を占めるメモリーは同60.1%増の見通し。メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(MU)、製造装置大手のアプライド・マテリアルズ(AMAT)などに注目したい。(庵原)


【好調続く半導体市場に懸念?~今後の見通しを探る!】

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緩和的状況が相場をサポートへ

12月の追加利上げがほぼ確実視されているが、株式相場の上昇は続くと予想する。企業収益の拡大基調に変化は見られず、予想PERは切り上がってもEPS拡大により、株価は上昇すると予想する。緩和的状況の維持もサポート要因になろう。

FRBは2015/12に実質ゼロ金利政策を解除。これまで4回利上げを実施したが、10年国債利回りは2.0-2.5%のレンジで推移。ただ、極めて低いボラティリティは状況次第で跳ね上がり相場の大きな変動要因になる可能性もあり、注意が必要だ。しかし緩やかな利上げペース継続により緩和的な状況が維持され、株式市場をサポートすると予想する。(庵原)


【追加利上げも株高続く?~EPS拡大し切り上がるPERも許容されよう!】

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堅調な原油価格~一旦調整か

原油価格は減産合意や世界経済の緩やかな回復を追い風に底堅く推移している。WTI原油先物価格は足元57ドル台後半まで上昇し、6月の42.05ドルを底に約35%上昇。需要拡大に加え、OPECおよび主要産油国による協調減産が奏功し原油価格は上昇した。中長期的な世界の石油需要の見通しも、2022年には2016年に対しおよそ日量690万バレル増え、日量1億230万バレルに達すると、OPECは強気の予想を示した。

ただ、WTI原油先物市場では、投機筋の買い越しが過去最高水準にある。総会後には利益確定により、一旦は調整する可能性もある。(増渕)


【堅調な原油価格~投機筋の買い越しが過去最高水準に】

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低金利もあって住宅販売好調続く

ミシガン大学の調査で、「住宅を売却するにはいい時」と答えた割合の指数が8月、9月に70に達した。一方、「家を購入するにはいい時」と回答した割合は8月に69、9月は68。持ち家比率の高い55歳以上が売却を検討し始めているとの見方もある。

ただ、新築・中古とも販売は好調で、在庫が不足し価格は上昇。1980年代から2000代初頭に生まれた20代、30代のミレニアル世代が高額物件など住宅購入の担い手になっているようだ。30年固定の住宅ローン金利が4%を割り込む状況も住宅販売を押し上げている。トール・ブラザーズ(TOLDRホートン(DHIなどの株価動向に注目したい。(庵原)


【住宅販売は好調を持続~ミレニアル世代が住宅購入の担い手に!】

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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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