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米国ウィークリー 2018/4/10号

波乱要因と業績動向と!

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  • 4/6、NYダウは前日比572.46ドル安(2.3%安)の23,932.76ドルと急反落。トランプ大統領は4/5、USTR(米通商代表部)に新たに中国からの輸入品1,000億ドル(約10.6兆円)を対象とした追加関税を検討するよう指示したことを明らかにした。市場では米中が水面下で着地点を探る交渉が進展しているとの期待が高まっていただけに、再び不透明感が強まり、マーケットの波乱要因となった。

    S&P500の24業種分類で半導体・同製造装置や米中貿易摩擦の影響を大きく受けると見られる資本財が大幅に売られた。NYダウ構成銘柄では、キャタピラー(CATボーイング(BAが売られたほか、半導体世界最大手のインテル(INTCの下げが大きくなった。米中の貿易リスクが後退するとの観測を背景に、VIX指数は一時平常時のレンジである20を割り込んでいたが、4/6に21.49と再び投資家の先行き不透明感を反映した水準まで上昇。引き続き、トランプ大統領の発言が当面のマーケットの波乱要因となりそうだ。

 

  •  また、フェイスブック(FBのザッカーバーグCEOは、同社を巡る情報漏えい問題について、4/10(火)、4/11(水)に議会の上院と下院で連日証言を行い注目される。英政治コンサルティング会社、ケンブリッジ・アナリティカにより不正取得されたユーザー数は最大で8,700万人と、当初推定の5,000万人を大幅に上回ることが明らかとなった。また、FBはデータ流出を2015年に認識していたが、有効な対策を講じてこなかった。同CEOは「間違いを犯した」と背信行為を認めつつ、「私たちは会社全体として、欺かれていたことに憤慨しています」と当初は被害者の立場を強調し、ユーザーへの明確な謝罪がなかったことでも批判を浴びた。支出を見合わせている一部広告主の今後の動向が注目される。

    S&P500の時価総額に占めるハイテク株の比率は約25%と大きく、中でもアップル(AAPLマイクロソフト(MSFTアマゾン・ドット・コム(AMZNアルファベット(GOOGLフェイスブック(FBだけでも14%強と、資本財など他のセクターを上回っている。S&P500構成企業の2018/12期1Q(1-3月)のEPS増益率は、税制改革の効果もあり、4/6現在で前年同期比17.03%増と大幅増益の見通しである。決算本格化で、投資家心理が好転するか動向に注目したい。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率4/6現在)

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■主な企業決算 の予定
●12日(木):ブラックロック
●13日(金):JPモルガンシティグループ、ウェルズ・ファーゴ

■主要イベントの予定
●10日(火):
3月のPPI2月の卸売在庫
フェイスブックCEO、上院で証言
・ダラス連銀総裁、講演(北京)
・3月の中国経済全体のファイナンス規模、新規融資、マネーサプライ(15日までに発表)
●11日(水):
3月のCPI
3月の財政収支
FOMC議事録(32021両日分)
フェイスブックCEO、下院で証言
・中国3月のPPI、CPI
・北朝鮮最高人民会議(第13期6回会議)開催
●12日(木):
・3月の輸入物価指数
・新規失業保険申請件数(7日終了週)
・ミネアポリス連銀総裁、講演
●13日(金):
4月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)
・ボストン連銀総裁、セントルイス連銀総裁、ダラス連銀総裁、講演
IEA月報
中国3月の貿易収支
●15日(日):
・財務省、半年次為替報告書の議会への提出期限
・北朝鮮の故金日成氏誕生日

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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