コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

米国ウィークリー 2018/4/3号

徐々に業績動向に注目が集まろう!

ig_trading_floor_5
  • 中国は4/2、米国が3/23から中国を含む鉄鋼に25%、アルミ製品に10%の追加関税をかけたことに対抗し、農産物を中心に128品目、2017年の輸入金額で合計30億ドル(約3,200億円)分を対象に15%と25%の関税上乗せ措置を発動。米国は、中国が知的財産を侵害するなどして中国からの輸入品約1,300品目に最大600億ドル(約6.4兆円)の関税を課す措置を別途、進めている。ただ、今後はムニューシン財務長官と習近平国家主席の経済政策ブレーンの劉鶴氏などを中心に、米国の対中貿易赤字縮小についての交渉進展が注目される。

    貿易摩擦への懸念により、両国の株価は既に大幅調整しており、経済への影響にも配慮した着地点を模索するものと思われる。NYダウは月間騰落率で、1月こそ5.8%高となったが、2月はインフレ懸念が強まり4.3%の下落、3月はトランプ政権の保護主義の強まりなどから3.7%安となった。1/26には26,616.71ドルの最高値をマークしたNYダウは、3/23には一時23,509.06ドルと昨年11月以来の水準まで下落。しかし、23,400ドル台の200日移動平均を割ることなく、3/29で24,103.11ドルと過去5営業日で145.22ドル上昇(0.61%高)、通常10-20で推移するVIX指数は20を超える推移が続いたが、19.97まで低下した。
  • 3月相場は、ハイテク大手のネガティブニュースが相場の重しとなった面もある。ウーバー・テクノロジーズの自動運転車やテスラ(TSLA「モデルX」のオートパイロット(運転支援機能)作動中の死亡事故が、自動車業界やハイテク企業の技術開発への懸念となった。エヌビディア(NVDAは、公道での自動運転試験を休止すると発表。フェイスブック(FBは情報流出問題、アマゾン・ドット・コム(AMZNはトランプ大統領が課税強化を検討するとし、株価が下落した。

    引き続き、トランプ政権の保護主義の強まりやインフレ動向にも注意を払う必要があろう。ただ、中長期ではこれらハイテク企業の収益への影響は軽微と見られ今後、巻き戻しの動きも想定されよう。マーケットでは、4月第2週から本格化する2018/12期1Q(1-3月)決算に注目が集まることとなろう。S&P500構成企業の増益率は、大型減税により1Qが1/5時点の前年同期比12.7%増に対して3/29時点で同17.1%増、通期は前期比14.8%増に対して同20.6%増と上振れている。主要3指数は下値を切り上げる展開が予想されよう。(庵原)
phillip_fig_weekly_Apr03_01


S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(3/30現在)

phillip_fig_weekly_Apr03_03
phillip_fig_weekly_Apr03_02

■主な企業決算 の予定
●4月5日(木):モンサント

■主要イベントの予定
●3日(火):
・3月の自動車販売統計
・ニューヨーク連銀が新たな参照金利(SOFR)を開始
・ミネアポリス連銀総裁、講演
・FRBのブレイナード理事、講演
・ユーロ圏3月の製造業PMI(改定値)
●4日(水):
3月のADP雇用統計
3月のISM非製造業景況指数
・セントルイス連銀総裁、クリーブランド連銀総裁、講演
・ユーロ圏2月の失業率、3月のCPI(速報値)
・中国3月の財新コンポジット・サービスPMI
●5日(木):
・週間新規失業保険申請件数(3月31日終了週)
2月の貿易収支
・アトランタ連銀総裁、講演
・ユーロ圏2月のPPI、2月の小売売上高
・インド中銀、政策金利発表
・中国株式市場、香港株式市場は休場
●6日(金):
3月の雇用統計
FRB議長、講演
・中国株式市場は休場
●7日(土):
・シカゴ連銀総裁、講演
●8日(日):
・博鰲(ボアオ)アジアフォーラム(11日まで)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員 庵原浩樹
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IGアカデミー

無料のオンラインコースや各種ウエビナー、セミナーなど、IGが提供する豊富な学習プログラムを通じてトレードの方法を学び、トレードに関する知識を深めることができます。