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米国ウィークリー 2018/12/11号

好業績・優良銘柄、好配当銘柄は投資の好機!

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  • 10月初旬の長期金利上昇をきっかけに、10/3に26,951.81ドルの最高値をマークしたNYダウは10/29に一時24,122.23ドルまで下げ、この18営業日で約2,830ドル(10.5%安)もの下落となった。11月に入って26,300ドル近くまで戻す場面もあったが、その後24,200ドル台から26,000ドル弱の広いレンジの展開となった。12/7、NYダウは3日続落し、前日比558.72ドル下落(同2.24%安)の24,388.95ドル、ナスダックは同219.01ポイント下落(同3.05%安)の6,969.25と急落。米中貿易摩擦が再び激化し、長期化するとの見通しや景気と金融政策の不透明感などが相場を押し下げた。

    12/3にトランプ大統領は、米中通商協議の統括責任者に対中強硬派のライトハイザーUSTR(通商代表部)代表を指名。そうした状況下、12/6にスマホ販売で世界トップ、中国の通信機器最大手ファーウェイの創業者の娘で、同社副会長(CFO)である孟晩舟氏がカナダで逮捕された。ライトハイザー代表は12/9、CBSテレビで、90日間の交渉期限を堅持し、その間に合意が結ばれなかった場合に中国製品の制裁関税を引き上げると表明。2,000億ドル(約22.5兆円)相当の中国製品に、現在の関税率10%を25%に引き上げることになる。ライトハイザー代表は、ファーウェイのCFO逮捕は刑事司法の問題であり、米中の貿易交渉にはあまり影響を与えないだろうとコメント。ただ実際には、市場参加者が、当該逮捕を通商問題と切り離して見るとは到底考えられず、市場の先行きに強い懸念材料が加わったと考えるのが妥当であろう。
  • 10月初旬以降、VIXが正常範囲の上限となる20を超えて推移しており、当面値幅の大きい相場展開が予想される。5年国債利回り(2.69%)と2年国債利回り(2.71%)の逆転(逆イールド=長短金利の逆転)や10年国債利回り(2.84%)と2年国債利回りのスプレッドが13bpとそれまでの25bp程度から大きく縮小し、パウエルFRB議長による政策金利が中立金利に近付いた旨の発言と相俟って、金利動向及び金融政策と景気の先行き不透明感が市場参加者の心理を一段と悪化させていると思われる。

    ただ、10年国債利回りが2.8%台の一方、NYダウの配当利回りはBloomberg集計による12ヵ月予想ベースで2.55%、PERは、Bloomberg集計の2018/12期予想ベースで15.27倍、2019/12期予想ベースで14.03倍である。株式益回り(PERの逆数)は、6.5-7.1%程度に相当し、金利水準から見て米国株式市場は割安な水準にあると考えられよう。好業績・優良銘柄、好配当銘柄の他、マイクロソフト(MSFT)など一部ハイテク銘柄も、全体相場が調整する中、投資のチャンスにあると考えている。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(12/7現在)

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■主な企業決算 の予定

●12月13日(木):アドビ、コストコホールセール

■主要イベントの予定

●12月11日( 火)

グーグルのピチャイCEOが下院公聴会に出席

・11月生産者物価指数

英下院、EU離脱合意案巡り採決、英10ILO失業率(3)

・独12月ZEW景気期待指数

●12月12日(水)

・ブラジル中銀、政策金利発表

11月消費者物価指数

・11月月次財政収支

ユーロ11月圏鉱工業生産

●12月13日(木)

・新規失業保険申請件数 (8日終了週)

・11月輸入物価指数

欧州中央銀行(ECB)金融政策会合記者会見

EU首脳会議(ブリュッセル14日まで)

IEA月報

トルコ中銀、政策金利

・フィリピン中銀、政策金利発表

・独11月CPI (改定値)

●12月14日(金)

11月小売売上高 (速報値)

11月鉱工業生産

・10月企業在庫

・欧州11月新車販売

ユーロ圏12月製造業PMI (速報値)

・ユーロ圏12月サービス業・総合PMI(速報値)

・ロシア中銀、政策金利発表

中国11月小売売上高、工業生産、固定資産投資

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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