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米国ウィークリー 2018/7/18号

減税効果も市場は好感!

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  • 米中貿易戦争の状況に変化は見られないものの、4-6月期の決算シーズン入りとなり、投資家の注目は業績動向に移り始めている。

    7/13、2018/12期2Q(4-6月)決算を発表したJPモルガン・チェース(JPMシティグループ(Cの株価は下落した。しかし、7/16、バンク・オブ・アメリカ(BACの良好な2Q決算発表が好感され、金融大手各社の株価は上昇となった。バンク・オブ・アメリカは、融資残高増、利ざや改善に加え法人税引き下げの恩恵を大きく受けEPSが市場予想を上回ったが、市場では素直に好感されている。JPモルガン・チェースはEPSが市場予想を下回ったものの、融資総額やトレーディング収入、投資銀行収入が市場予想を上回り、シティグループは企業の外国での資金活動を支援するトレジャリー&トレード・ソリューション事業の収入が過去最高を記録し、EPSが市場予想を上回ったことなどから改めて評価の見直しが進んだものと思われる。
  • 7/13現在、Bloomberg集計によるS&P500構成企業の2QのEPS増益率の市場予想は前年同期比20.30%、2018/12通期では前期比23.10%と大幅増益の見通し。2Qのセクター別増益率は、金融が前年同期比15.9%、エネルギーが同135.1%、素材が同32.4%、ハイテクが同30.9%などとなっている。ドル高や原油高などの業績への影響を精査する必要があろう。ただ、一時90を割り込んでいたドルインデックスは4月後半以降上昇し、足元94台で推移しているが、前年同期に比べ未だドル安水準にあり、影響は限定的と見られる。また、10年国債利回りは2.8%台で推移しており、企業や個人の金利負担は高まっていないものと思われる。実際、企業や個人のマインド指数は高水準で推移している。

    当面のマーケットは業績動向に左右される展開が想定され、個別の業績動向を見極めたい。7/16、引け後に2018/12期2Q(4-6月)の決算発表を受けてネットフリックス(NFLXの株価が時間外で一時約15%の急落となった。EPSは市場予想を上回ったが、加入者数が会社見通し及び市場予想を下回ったことが背景である。同社の年初来株価上昇率は7/16現在、108.63%(約2.1倍)とS&P500で第2位となっており、株価は一旦大きく下落することとなろう。同時に、ネット関連企業の動向に一段と注目が集まることになりそうだ。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(7/16現在)

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■主な企業決算 の予定
●7月18日(水):ノバルティス、ASML、IBM、モルガンS、アメックス、イーベイ
●19日(木):ブラックストーン、マイクロソフト
●20日(金):GE
■主要イベントの予定
●18日(水):
FRB議長が下院金融委員会で証言
地区連銀経済報告(ベージュブック)
・6月の住宅着工件数
●19日(木):
FRBクオールズ副議長(銀行監督担当)が講演
・14日終了週の新規失業保険申請件数
・6月の景気先行指標総合指数
●20日(金):
・セントルイス連銀総裁が講演
●21日(土)
G20財務相・中央銀行総裁会議(ブエノスアイレス、22日まで)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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