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米国ウィークリー 2018/10/2号

好悪材料から小幅レンジの展開へ!

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  • NYダウは、7-9月で9.26%上昇し、年初来で7.04%の上昇となった。9月は、米中貿易摩擦の懸念後退観測などから1.90%上昇し、キャタピラー(CAT)が9.82%高、ボーイング(BA)が8.49%高と中国関連が買われた。S&P500のセクター別は、11業種分類で7-9月にヘルスケアが14.21%高、資本財・サービスが9.68%高、情報技術が8.50%高。9月は業種分類が変更され、AT&T(T)、ウォルト・ディズニー(DIS)、ネットフリックス(NFLX)、アルファベット(GOOGL)やフェイスブック(FB)などで構成された新設の通信サービスが4.26%高となった。

    ただ、セクター間でパフォーマンス格差が見られ、ネガティブ材料に事欠かない状況。フェイスブック(FB)は最大5,000万アカウントがハッキングを受けたと発表し、株式非公開化をツイートしSECに提訴されていたテスラ(TSLA)のマスクCEOは、会長職を辞職し罰金の支払いで合意。両社の株価は大きく下落した。トランプ大統領がFBIに捜査を指示した判事候補のカバノー氏の性的暴行事件は、中間選挙に向け共和党にとって大きな痛手となる可能性がある。
  • この他、イタリアの財政問題、下げ止まらないアルゼンチン・ペソなどネガティブ材料が相次いでいる。9/30発表の中国の9月の財新製造業PMIは50と市場予想及び前月を下回った。米中貿易戦争の影響が顕在化した可能性がある。国慶節の休場明けとなる10/8の上海・深セン市場の動向には注意したい。一方、懸案のカナダとの貿易交渉は9/30に合意に至り、NAFTAを見直した米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)として新たな枠組みが維持されることとなった。

    インテル(INTC)はPC向け半導体の増産に向け年内の設備投資10億ドル(約1,140億円)の増額を発表し、一部アナリストはエヌビディア(NVDA)の株価上昇余地を指摘。両社株価は大幅に上昇した。半導体業界の再評価となる可能性もあろう。また、2019会計年度予算の一部が成立し、政府は12/7までの予算を確保。一部機関の閉鎖を11/6の中間選挙後まで回避できることとなった。国防費は7,160億ドル(約81.6兆円)と過去最高で、首脳会談で日本が米国の防衛装備品購入の意向を示しており、ロッキード・マーチン(LMT)など関連銘柄に注目したい。当面の米国株は、良好な月初のISM指数や雇用統計などが期待され、好悪材料の綱引きのなか、狭いレンジでの推移を予想する。(庵原)

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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(9/28現在)

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■主な企業決算 の予定

●10月2日(火):ペプシコ

●4日(木):コストコ

■主要イベントの予定

●10月1日(月)

・米アトランタ連銀総裁、ミネアポリス連銀総裁講演、ボストン連銀総裁講演

ノーベル医学生理学賞受賞者発表

・中国休場(5日まで)、香港休場

・9月のISM製造業景況指数、自動車販売

・8月の建設支出

●10月2日(火)

クオールズFRB副議長(銀行監督担当)が上院銀行委員会で証言

パウエルFRB議長講演

ノーベル物理学賞受賞者発表

・パリ国際自動車ショーのプレスデー(3日まで、一般公開は4-14日)

●10月3日(水)

・シカゴ連銀総裁講演(ロンドン)、リッチモンド連銀総裁、クリーブランド連銀総裁講演

・ブレイナードFRB理事、パウエルFRB議長講演

ノーベル化学賞受賞者発表

9月のADP雇用統計ISM非製造業景況指数

●10月4日(木)

・ラガルドIMF専務理事が記者会見(都内)

クオールズFRB副議長(銀行監督担当)講演

・9月29日終了週の新規失業保険申請件数

・8月の製造業受注

●10月5日(金)

・アトランタ連銀総裁講演

ノーベル平和賞受賞者発表

・9月の雇用統計

・8月の貿易収支 、消費者信用残高

●10月7日(日)

・ブラジル大統領選挙(第1回投票、決選投票の場合は28日に実施)・総選挙

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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