米国株、投資家の姿勢変化でさらに10%下落も エラリアン氏
エコノミストのエラリアン氏は米国株について、投資家がテクニカルよりもファンダメンタルズを重視するようになれば、足元の水準からさらに10%は容易に下げ得るとの見方を示した。
ドイツ保険大手アリアンツのチーフ・エコノミック・アドバイザーであるモハメド・エラリアン氏は米国株について、投資家がテクニカルよりもファンダメンタルズを重視するようになれば、足元の水準からさらに10%は容易に下げ得るとの見方を示した。
3日の米株式市場はダウ工業株30種平均が前日比807.77ドル(2.78%)安の2万8292.73ドル、ナスダック総合株価指数が598.34(4.96%)安の1万1458.10で引けた。
エラリアン氏は3日の取引終了後に米CNBCテレビとのインタビューで、投資家の姿勢に変化が生じれば株価は調整入りする可能性もあるとし、実際にこうした変化が起きるかどうかは数日間で判明すると述べた。
株価の調整局面は、高値から少なくとも10%下落した場合と定義される場合が多い。(参照:株価の調整局面とは?)
足元の株式相場は米国景気のみならず、VIX指数、国債や高利回り債市場からもディカップリング(切り離し)の状態にあるとエラリアン氏は指摘する。同氏は相場は下落の準備が整っていたとし、過去5カ月間上昇を継続しており、8月にはダウ工業株30種平均が7%超上昇するなど同月として過去数十年ぶりの上げを記録していたと語った。
ファンダメンタルズ重視の相場に変われば、投資家は経済の不安材料に目を向けざるを得なくなるという同氏は、企業倒産が依然としてさし迫った状況にあると警告する。
エラリアン氏はCNBCとの8月上旬のインタビューですでに、2020年前半の安値からの株価の反発について、相当数の企業倒産が行く手を遮る可能性があると述べていた。
同氏は当時、非常に強いテクニカルにより支えられている相場を脱線させ得るのはまとまった件数の企業倒産だとし、連邦準備制度理事会(FRB)が拠出する資金でも市場を助けられないことが1つあるとすれば、それは資本が棄損するようなイベントだと語っていた。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。