テスラ株が大幅高、数年後1100ドル超に倍増との予想で
・時価総額、トヨタに次ぐ業界2位を実現
・一部に慎重予想も
22日の米株市場で電気自動車(EV)メーカーのテスラ<TSLA>が大幅高。一部の金融機関が21日、中長期の株価見通しを現行水準の2倍に相当する1100ドル超としたことが材料になった。テスラ株は今月13日に500ドルの大台超えたばかりだった。時価総額は22日に1000億ドルを超え、自動車メーカーでトヨタ自動車<7203>に次ぐ世界2位になった。
テスラの終値は前日比22.36ドル(4.09%)高の569.56ドル。時価総額は1026億6000万ドル。
一方、トヨタの時価総額は25兆6300億円(2336億6900万ドル)。
米調査会社のニュー・ストリート・リサーチのアナリスト、ピエール・フェラグ氏は21日付のリサーチノートで向こう1年のテスラの目標株価を530ドルから800ドルに引き上げた。競争力を持つテスラの主力小型車「モデル3」に対する強い需要や、事業プランを着々と実現させている状況を勘案した。
800ドルの目標株価は金融機関の予想としては最高の水準。投資判断は「買い」とした。
また、29日発表予定の2019年10~12月期決算は十分なフリーキャッシュフロー(純現金収支)の創出が見込まれるとし、また20年のガイダンスはコンセンサスを上回ると予想した。
フェラグ氏は中長期見通しも同時に発表。25年より先、テスラ車は業界最高のマージンで年間200万~300万台の販売が見込まれるとし、こうした予測に基づけば株価は1100ドル~1700ドル、時価総額は2300億~3500億ドルになるとした。
19年末に量産が始まった上海の新工場の当初の年産能力は15万台。既存の米カリフォルニア州の工場と合わせた現行の年産能力は59万台。
ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダニエル・アイブス氏も22日、向こう1年の目標株価を370ドルから550ドルに引き上げた。強気シナリオでは900ドルとしている。投資判断は「中立」を継続した。
慎重な見方も
一方、アライアンス・バーンスタインは22日、テスラ株はこのところ急騰しており、注意が必要と指摘した。目標株価は現行水準を下回る325ドル。
テスラ株の急騰は、19年10月に発表した7~9月期決算が予想に反して3四半期ぶりに黒字になったことに端を発する。同期決算の発表前の10月23日の終値は254.68ドルに過ぎず、株価はすでに2倍を優に超える水準となっている。
さらに今月3日、19年の年間販売台数が目標に到達したと発表したことも株価の上昇に拍車をかけた。
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