テスラ株が急伸、モルガン・スタンレーが目標1200ドルに━強気シナリオ
・2030年までの400万台出荷が条件
・基本シナリオでは目標500ドル
18日の米株市場で電気自動車(EV)のテスラ<TSLA>が急伸。今月4日に付けた終値ベースでの最高値まで3.7%に迫った。モルガン・スタンレーが強気シナリオに基づく目標株価を1200ドルに設定したことや、著名な業界アナリストがテスラの目標株価を2倍以上に引き上げたことで注目を集めた。
通常取引の終値は前営業日58.37ドル(7.3%)高の858.40ドル。終値では今月4日に887.06ドルの最高値を付けている。
モルガン・スタンレーはテスラ株について、強気シナリオに基づけば、過去半年間に3倍超に上昇した流れを継続し、約800ドルの現行価格からさらに50%水準を引き上げる可能性があると分析。
このシナリオに基づく目標株価を従来の650ドルから1200ドルに引き上げた。
一方、株価は今後下落するとの従来の見方も維持し、基本シナリオに基づく目標株価を従来の360ドルから500ドルに引き上げた。
投資判断は「アンダーウェート」を継続した。
アナリストのアダム・ジョナス氏はリサーチノートで、強気シナリオは2030年までの400万台の出荷、基本シナリオは220万台の出荷が条件とした。
前例ないほど高価なのか
一方、バーンスタインのアナリスト、トニー・サコナギ氏はリサーチノートで、テスラについては差し迫ったネガティブな材料はみられないとし、目標株価を325ドルから730ドルに大幅に引き上げた。ただ、それでも現行の株価水準を約15%下回る。
テスラ株は最近の急騰の後も、前例のないほど高価というわけではないとサコナギ氏は分析する。
同氏によると、現行の株価水準(800ドル)におけるテスラの23年の予想EBIT(支払い前・税引き前利益)倍率は33倍。これに対し米業務クラウドのサービスナウは29倍、アマゾンドットコムは24倍だ。
テスラは今日、成長が最も顕著な大型ハイテク株であり、同様の銘柄がみられないことで必然的に株価は高くなると同氏は指摘する。
同氏はテスラについて、コンパクトセダン「モデル3」は引き続き健全であるとし、粗利益と事業運営費はどちらも改善しつつあると分析。また製品パイプラインは豊富であるとし、同社が持続的に利益を上げる能力を投資家は従来よりもずっと楽観しているとの見解を示した。
一方、短期的にはダウンサイドリスクはほとんどないとも指摘。アップサイドの可能性はすぐに消え去るとの見方には懐疑的だと述べた。投資判断は「マーケットパフォーム」を継続した。
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