電通グループの1~6月期 最終黒字157億円
電通グループが発表した1~6月期決算は最終損益が157億円の黒字。収益は7.6%減の4590億円だった。景気の急速な悪化の影響で減収となったが、コスト削減に努め黒字を確保した。
電通グループ<4324>が13日発表した2020年1~6月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が157億円の黒字(前年同期は12億円の赤字)となった。売上高に相当する収益は7.6%減の4590億円。新型コロナウイルスの感染拡大による景気の急速な悪化の影響で減収となったが、コストコントロールに努めたことで黒字を確保した。
営業利益は59%増の287億円だった。
コロナ禍の打撃をかわすためのコストコントロール策として、20年度に当初計画から7%(連結ベース)のコスト削減を目指す方針を打ち出していた。これについて、現時点で計画を上回って進捗していると明らかにした。コスト削減策には一時的な報酬減額、採用抑制、M&A(合併・買収)の一時停止などが含まれる。
20年12月期(通期)業績予想は、マクロ経済全体のトレンドを見通すことが極めて難しい状況にあるとし、引き続き未定とした。
また、中間配当を前期と同様に47.5円として従来の見通しを据え置いた一方、期末配当(従来見通しは47.5円)は未定に修正した。
国内事業の業務区分別売上高では、マーケティング/プロモーション(前年同期比23.8%増)が前年同期を上回ったものの、テレビ(同11.9%減)、インターネット(同4.9%減)、クリエーティブ(同14.9%減)などは減少した。
電通は現時点において、四半期別では4~6月期の落ち込みが最も大きいとの見方に変わりはなく、年度下期(7~12月期)は緩やかな改善を想定している。もっとも、下期もコストコントロールを実施していくものの、売上総利益の落ち込みの補完は限定的とみている。
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