金相場、4~6月期にピーク迎える可能性 平均約1700ドル━BNPパリバ
・20年平均予想は1610ドル
・換金売りで上値抑制も
金融大手BNPパリバは今週、金相場の今年4~6月期の平均を1トロイオンス=1675ドルとし、従来見通しから115ドル引き上げた。新型コロナウイルスの感染拡大が引き起こす世界的な混乱を受け、安全への逃避を目的とする金買いが見込まれるという。ただ、相場は同四半期にピークアウトする可能性が高いという。
貴金属情報ウェブサイトKitcoによると、BNPパリバは7~9月期の金相場の平均を1610ドル、10~12月期については1550ドルと予想している。従来予想からそれぞれ90ドルと60ドルの引き上げ。
今年の金相場の通年平均は1610ドルと予想。従来見通しから90ドル引き上げた。
安全への逃避加え、世界の中央銀行による大規模な量的緩和や、過去に例を見ない規模の財政出動が金を保有するインセンティブを強化するとの見方を示す。
上昇阻む要因
一方、今後の金の上昇を阻止し得る要因はドルの上昇、ならびに他の資産クラスで損失を出し追加証拠金を差し出す必要に迫られた投資家による金の換金売りだ。
ドルの調達難と信用収縮がもたらす短期的なドル高が、金相場の上値を抑える可能性がある。さらには株式相場の大幅な調整など、他の資産クラスで損失が発生した場合、投資家はリスクヘッジとしてポートフォリオに保有する金の換金に動く可能性があるという。
2021年の金相場については、通年平均で1500ドルに下落すると予想した。経済状況は次第に正常化するとみられるが、インフレ圧力は抑制された状態が継続する可能性が高いためという。
相場動向
ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心の6月限は2日、前日比46.3ドル(2.9%)高の1637.7ドルで終えた。
先物相場は3月9日に一時、1704.3ドルまで買われ、12年以来約7年3カ月ぶりの高値を付けた。しかし、ダウ平均が約2997ドル安となった同16日には、金も一時1450.9ドルと約4カ月ぶりの安値まで下落している。
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