金価格、1800ドル台定着は時間の問題━調査
・実質金利、当面マイナス維持へ
・ETFの金保有残高は過去最大水準
金価格が1トロイオンス=1800ドルの主要抵抗線を試す局面にある。こうしたなか、三菱商事のアナリストは金の1800ドル台への定着は時間の問題との見方を示した。
貴金属情報ウェブサイトKitcoによると、三菱商事の貴金属アナリストのジョナサン・バトラー氏は今週のリポートで、金融市場が不確実性に包まれるなか、分散投資の動きにより金は引き続き支えられると予想した。
投資家は株式への投資を続ける一方、リスクヘッジを求めているとバトラー氏は指摘。新型コロナウイルスの新たな感染拡大が景気回復期待の前に立ちはだかる局面を迎え、不確実性は非常に高まっていると述べた。
また、前例のない金融政策により、実質金利が当面マイナスのまま推移する見通しであることも金を支持するとした。
米連邦準備理事会(FRB)が少なくとも2022年末までゼロ金利を維持する方針を表明し、これにより金保有の機会費用は極めて低い水準に維持される。
さらに、各国政府が採用するケインズ経済学に基づいた財政出動がもたらすインフレ率の上昇(債務管理の上で政府に歓迎されるだろう)も中長期的に金にとっての追い風になる見通しという。
投資面でも金の先行きは明るいという。金価格に連動する上場投資信託(ETF)が価値の裏付けとして保有する残高は過去最大の水準にまで増加していると指摘した。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)で金先物は取引の中心である8月限が米国時間1日未明の時間外取引で一時、1807.7ドルまで上昇。中心限月として9年ぶりの高値を付けた。
その後の通常取引では利益確定の売りに押され、1800ドルを下回る1779.9ドルで引けている。
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