東京金先物、1グラム6000円に迫る 最高値を更新
・NY金も7年半ぶり高値
・セーフヘイブンとして人気集める
14日の東京商品取引所で金先物が最高値を更新した。新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に景気が低迷するなか、資金の逃避先(セーフヘイブン)として金が投資家の買いを集めており、1グラム=6000円の大台が迫っている。ニューヨーク金先物が約7年半ぶりの高値を付けたことも、東京金を後押しした。
取引の中心である2021年2月限は朝方、前日比111円高の5954円まで上昇。中心限月として2月下旬以来、約1カ月半ぶりに最高値を更新した。
いったんここで頭打ちとなったが、ニューヨーク金先物が時間外取引で上昇を継続したことや、早朝の円高が一服したことで、午前終盤に再度上伸。1982年3月の取引開始以来の過去最高値となる5985円を付けた。
ニューヨーク金先物相場は連休明けの初日の取引となった13日、3営業日続伸した。米株式相場が下げるなか、安全を求めて投資家が買いを入れた。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心の6月限は前営業日比8.6ドル高の1トロイオンス=1761.4ドルで取引を終えた。
さらに通常取引終了後の時間外取引でも買いが続いた。日本時間14日午前に1785.0ドルまで上昇し、約7年半ぶりの高値を付けた。
金小売価格
金の小売価格も最高値を更新した。価格の指標となる地金商最大手、田中貴金属工業の国内の店頭価格(税込み)は14日、前日比69円高の6582円。
同価格は13日に40年ぶりに最高値を更新した。小売価格は消費税や保管料を含むことから、先物相場よりも高い。
NY金先物期近チャート(出所:IG証券)
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