楽天の1~6月期、274億円の最終赤字 EC好調で売上収益16%増
楽天が11日発表した1~6月期決算はモバイル事業での投資が響き、最終損益が274億円の赤字。一方、電子商取引の利用が伸び、売上収益は16%増だった。
楽天グループ<4755>が11日発表した2020年1~6月期の連結決算(国際会計基準)はモバイル事業での投資が響き、最終損益が274億円の赤字(前年同期は1002億円の黒字)になった。
一方、電子商取引(EC)の利用が伸びたことで、売上収益は15.7%増の6787億円となった。
経常損益は403億円の赤字(同1102億円の黒字)、営業損益は207億円の赤字(同1118億円の黒字)だった。
楽天モバイルの移動体通信事業者(MNO)としてのサービスが本格的に始まるなか、基地局整備などの費用の増加が響き、モバイル事業は824億円の損失を出した。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の動きにより、「楽天市場」などECを含むインターネットサービス事業は取扱高が増えた。一方、楽天トラベルは不振。とりわけ緊急事態宣言が全国に拡大された4月は予約が低迷し、キャンセルが相次いだ。
20年12月期の業績予想については具体的な数値は開示していない。株式市況の影響を大きく受ける証券サービスを除いた連結売上収益は前期と比べ2桁の成長を目指すとの従来の目標を維持した。
年間配当予想は引き続き未定。前期は4.5円だった。
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