楽天株が大幅反落、1~6月期最終赤字274億円
楽天株が大幅に反落。1~6月期の連結最終損益が274億円の赤字になったことが嫌気された。
12日の東京株式市場で楽天グループ<4755>が大幅に反落。前日の取引終了後に発表された2020年1~6月期の連結最終損益が274億円の赤字になったことが嫌気された。
午後2時37分現在、前日比78円(7.32%)安の988円。反落は3営業日ぶりとなる。
出来高は現時点で2000万株を突破している。東証1部の出来高ランキングで7位。
1~6月期の連結決算(国際会計基準)はモバイル事業での投資が響き、赤字に転落。同期間の最終赤字は東日本大震災のあった11年以来、9年ぶりとなる。前年同期は1002億円の黒字だった。
1~6月期の売上収益は15.7%増の6787億円となった。
楽天モバイルの移動体通信事業者(MNO)としてのサービスが本格的に始まるなか、基地局整備などの費用の増加が響き、モバイル事業は824億円の損失を出した。
一方、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の動きにより、「楽天市場」など電子商取引(EC)を含むインターネットサービス事業は取扱高が増えた。ただ、楽天トラベルは不振。とりわけ緊急事態宣言が全国に拡大された4月は予約が低迷し、キャンセルが相次いだ。
野村が目標株価引き上げ
株式相場全体が上昇した11日、楽天は一時1085円まで買われ、年初来高値を更新した。3月17日の年初来安値636円からの上昇率は70.6%に及んだ。
野村証券は、楽天のモバイル事業の進展や国内のEC事業の収益性を見極めたいとして、楽天の目標株価を1000円から1270円に引き上げた。投資判断は「中立」を継続している。
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