アンジェスのワクチン、500例の第2/3相臨床試験を開始
アンジェスは8日、コロナワクチンの第2/3相臨床試験における接種を開始したと発表した。500症例の被験者への投与により、ワクチンの用法および用量における安全性と免疫原性の評価を行う。
創薬ベンチャーのアンジェス<4563>は8日、大阪大学と共同で開発中の新型コロナウイルス向けのDNAワクチンの第2/3相臨床試験における接種を開始したと発表した。500症例の被験者への投与により、ワクチンの用法および用量における安全性と免疫原性の評価を行う。昼前の発表を受けて、株価は後場で反発した。
それによると、第2/3相臨床試験での接種期間は2021年3月ごろまで。接種間隔を2種(2週間間隔で2回接種を250症例、および4週間間隔で2回接種を250症例)で、それぞれプラセボを50症例含むという。関西と関東の8施設で実施する。
500症例の第2/3相臨床試験の後、発症予防効果を検証するための第3相臨床試験を21年以降に実施する予定。第3相臨床試験は、海外を含む感染が流行している地域も視野に入れ、1万~数万人規模を想定している。
アンジェスはこれまでに第1/2相臨床試験で60人を対象にワクチンを投与しており、試験成績を総合的に判断する速報結果を12月までに公表するとしていた。しかし、11月23日付のリリースで、当初の見込み以上に有効性としての免疫原性の分析に時間を要しており、データが揃い次第発表すると方針を変更した。
8日の株式市場でマザーズに上場するアンジェスは前場はマイナス圏で推移。しかし、後場で急伸し、一時前日比5.98%高の1364円まで上昇。2週間ぶりの高値を付けた。
終値は前日比44円(3.42%)高の1331円。
アンジェスのワクチンを製造するタカラバイオ<4974>は38円(1.3%)高の2950円で取引を終えた。
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