原油需要、コロナ禍以前の水準回復は2022年に━ゴールドマン
・20年の世界需要は8%減へ
・ジェット燃料は当面低迷する見通し
世界の原油需要がコロナ禍以前の水準を回復するのは2022年になるとの見通しをゴールドマン・サックスが明らかにした。
ゴールドマンは2日付のリサーチノートで、世界の原油需要は20年に8%減少した後、21年に6%回復するとし、22年にコロナ禍以前の水準を完全に回復すると予想した。
中国やインドなどで原油需要はすでに回復基調にあり、当初の回復ペースは驚くほど上向きだとした一方、20年6月の需要は前年比で12%減と推定されるとした。
各種燃油で最も需要の回復が遅れるのはジェット燃料になる見通し。コロナワクチンが流通するまで航空機の利用に対する消費者の信頼感は低い水準を維持し続けるとし、少なくとも23年よりの前のコロナ禍以前の水準の回復は見込めないという。
逆にガソリンは最も早期の需要回復が見込まれる。通勤手段が公共交通機関からマイカーにシフトすることや、欧米や中国で域内旅行の手段を航空機から自動車に代替するケースが増えるためという。
長期見通し
一方でゴールドマンは長期的には原油需要がピークに達するのは30年以降になるとの見方を示した。堅実な経済成長や新興国市場の人口動態、ならびに比較的低い原油価格がこうした予想につながるという。
その上で、経済開発協力機構(OECD)非加盟国や石油化学セクターが次の10年間の原油需要の伸びの主要な推進力になるとみているとした。
2日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物で期近の8月限は続伸。前日比0.83ドル(2.1%)高の1バレル=40.65ドルで取引を終了した。
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