テスラ、一部が投資判断下げ 株価一時20%超下落
・カナコード、「買い」から「中立」に
・上海工場、再開は10日と幹部がSNS投稿
米電気自動車(EV)メーカーのテスラ<TSLA>の株高に過熱感が広がるなか、一部の金融機関が同社の投資判断を引き下げた。これを受け、5日の米株市場ではテスラは一時、前日比20%超下げる場面があった。
テスラの終値は前日比152.36ドル(17.18%)安の734.70ドル。一時20.62%安の704.11ドルまで売られた。
テスラは好業績を背景にこの3カ月で株価が約3倍に急上昇していた。
投資銀行のカナコード・ジェニュイティは4日付で投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。中国での新型コロナウイルスの感染拡大を受けて上海工場の操業が停止しており、コンパクトセダン「モデル3」の生産に影響が及ぶ可能性あるとした。
カナコードは、モデル3を中国で週3000台生産する計画が滞るなか、テスラは1~3月期業績予想の再設定が必要になるとみているとし、こうしたことが株価に反映される必要があるだろうと指摘した。
カナコードのアナリストは5日に米テレビ番組で、テスラのファンダメンタルズは急速な株高に追いつく必要があると述べた一方、ショートポジションを推奨しているわけではないと語った。目標株価は750ドルを維持した。
テスラのバイスプレジデントである陶琳氏は5日、上海工場の出荷が一時的に遅れる可能性があり、2月10日の操業再開を計画していると中国の交流サイト(SNS)に投稿した。
テスラの最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏は今年の生産台数を50万台超と計画しており、上海工場が計画実現のカギを握る。
目標株価、最高は808ドル
ニーダムのアナリストは最近のテスラの株高を根拠なき熱狂と呼び、「売り」を推奨した。その上で、過去のファンダメンタルズや実績を軽視した格好でのこうした株価の上昇をかつてみたことがないと述べた。
バークレイズは5日付で「アンダーパフォーム」の投資判断を維持した。
バークレイズは、テスラが過大評価されていると引き続きみているとした一方、最近の株価動向は資本の安価な調達への可能性を開くものであり、事業が滞る可能性を低減すると表明した。目標株価は200ドルから300ドルに引き上げた。
現時点で最も高い目標株価はアーガス・リサーチによる808ドル。アナリストの平均は437.91ドル。
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