銀価格、21年は平均18.75ドルに 工業用需要が回復━調査
銀の平均価格は20年に1トロイオンス=17.76ドルとなり、21年に18.75ドルに上昇する見通し。RBCが予想した。
銀の平均価格は2020年に1トロイオンス=17.76ドルとなった後、21年に18.75ドルに上昇することが見込まれる。RBCキャピタルマーケッツが予想した。
カナダの鉱業業界誌ノーザン・マイナーが、RBCの17日付のリサーチノートを引用して伝えた。それによると、22年の平均は18.50ドルとなる見通し。
RBCは20年以降の見通しを従来からそれぞれ16%、17%、および14%引き上げている。世界の鉱工業生産がより力強く回復していることや、投資用需要が依然として強いことが引き上げの背景にあるという。
世界の国内総生産(GDP)と鉱工業生産は前年比での減少が引き続き予想されるものの、中国の工業部門全体における最近の力強さや各国中央銀行の刺激策、世界的な購買担当者景気指数(PMI)の改善を受け、工業用需要の見通しは従来よりも明るいという。
投資用需要については、銀価格に連動する上場投資信託(ETF)が価値の裏付けとして保有する残高が過去3カ月で1億4000万オンス増加していると指摘。投資意欲の継続ととももに、ETFの保有残高はさらに大幅な増加が見込まれると指摘した。
新型コロナによる供給への影響
一方、供給面では向こう数年間は主要鉱山での生産減少が見込まれる。さらに、中期的な主だった銀の開発プロジェクトの件数は金に比べて少ないという。
銀価格の上昇は、一部の遊休施設での生産再開に向けたインセンティブになり得るが、全体の供給に大きな影響を及ぼす公算は小さいという。
RBCによると、供給に最大の影響を及ぼしているものは明らかに新型コロナウイルスの感染拡大だ。厳格なロックダウン(都市封鎖)が実施された南北アメリカで銀の約45%が生産されていることを考慮に入れれば、パンデミックによる混乱は金よりも銀の価格により多大な影響を与えているという。
17日のニューヨーク商品取引所(COMEX)に上場する銀先物の取引の中心である9月限は前日比0.191ドル高の19.764ドルで引けた。
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