「今日俺」好調の東宝、21年2月期業績予想引き上げ 株価1年ぶり高値
東宝は13日、21年2月期通期の連結純利益見通しを40億円上方修正した。配給作品のヒットで20年3~8月期業績が当初予想を上回ったことから、通期予想を引き上げる。14日の株式市場では約1年ぶりの高値を付けた。
東宝<9602>は13日、2021年2月期通期の連結純利益見通しを40億円上方修正し、前期比75%減の90億円とした。「今日から俺は!!劇場版」などの配給作品のヒットで20年3~8月期業績が当初予想を上回ったことから、通期予想を引き上げる。14日の株式市場では約1年ぶりの高値を付けた。
従来は同86%減の50億円を見込んでいた。売上高にあたる営業収入見通しは37%減の1650億円(従来予想は38%減の1620万円)に引き上げた。
3~8月期の連結決算は純利益が前年同期比83%減の37億円。新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴う特例措置の適用を受けた雇用調整助成金などを助成金収入として特別利益に5億円計上した。営業収入は48%減の739億円だった。
同社は新型コロナの影響により閉鎖していた映画館を6月から全館再開。「今日俺」のほか「コンフィデンスマンJPプリンセス編」もヒットした。7月公開のこれらの作品の9月末時点での興行収入はそれぞれ52億円と36億円。
「鬼滅の刃」に期待
14日の東京株式市場で東宝は続伸。終値は前日比120円(2.69%)高の4580円。一時、4585円まで買われ、19年10月以来の約1年ぶりの高値を付けた。
21年2月期通期の業績見通しの引き上げが好感された。さらには、16日に公開される人気漫画を題材にした映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」に対する期待も押し上げ要因となった。
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