金価格、3000ドル到達の可能性も コロナ危機で投資家の姿勢変化─調査
金が高値を更新するなか、RBCキャピタル・マーケッツは強気シナリオにおける価格見通しを3000ドルに引き上げた。
金価格が高値を更新するなか、RBCキャピタル・マーケッツは強気シナリオを引き上げ、2021年1~3月期に1トロイオンス=3000ドルに到達する可能性があるとの見方を示した。新型コロナウイルスがもたらした公衆衛生危機や景気の乱高下、極度の金融緩和により、金に対する投資家の姿勢が変化したと説明した。
貴金属専門ウェブサイトのKitcoがRBCのリポートを伝えた。それによると、パンデミックを背景に金は20年のスターアセットになったとRBCは指摘している。
金が3000ドルに上昇するには前例のない規模での金融の刺激、資産バブル、さらに制御の難しいインフレといった要因が必要になる。より一段の積極的な財政・金融政策の導入に向けた動きや新型コロナ感染者の爆発的増加、新たな経済不安を引き起こし得る想定外の地政学的イベントなどがこれらの要因につながるという。
RBCによると、実現する確率が40%の強気シナリオでは20年7~9月期の平均価格を2086ドルと想定。年間平均価格は20年が1956ドルで21年は2608ドル。
一方、確率50%とする基本シナリオでは現行の2000ドル水準で相場は頭を打つ。
基本シナリオでは金を現行水準に押し上げた諸要因が存続する一方、価格をさらに押し上げる前述の諸要因は欠落。このシナリオにおける年間平均価格は20年が1774ドルで21年は1893ドル。
弱気シナリオでは20年と21年の平均価格はいずれも1600ドル台になる。ワクチン開発などでパンデミックが早期に収束するとの見立てに基づくが、実現する確率は10%としている。
金先物が一時2070ドル
ニューヨーク商品取引所(COMEX)に上場する金先物は8営業日連続で過去最高値を更新した。
取引の中心である12月限の5日の終値は前日比28.3ドル(1.4%)高の2049.3ドル。一時、2070.3ドルまで上昇した。
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