豪ドル、対米ドルで約2年半ぶり高値 対円でも9月以来の高値
3日の外国為替市場で豪ドルの対米ドル相場が2018年8月以来の高値を付けた。コロナワクチンの普及見通しを受けてリスク選好が続いている。対円では今年9月以来の高値を付けている。
3日の外国為替市場でオーストラリアドルの対米ドル相場が2018年8月以来の高値を付けた。コロナワクチンの普及見通しを受けてリスク選好が続いている。また、この日は中国経済の好調を示す統計などが発表され、豪ドルの下値を支えた。対円では今年9月以来の高値を付けている。
豪ドルは日本時間早朝に0.7420米ドルの手前まで上昇した。その後、0.74米ドルの節目まで後退したが、ここで下値を確認すると、夕方にかけて再度上値を模索。午後4時過ぎに早朝の高値を上抜き、0.7430米ドル付近まで上げ幅を広げた。
豪ドルの対円相場も同様の動きとなった。夕方に77.55円付近まで上昇し、9月11日以来、約3カ月ぶりの高値を付けた。
午前9時半にオーストラリア連邦統計局(ABS)が発表した10月の貿易収支は74億5600万豪ドルの黒字だった。市場予想は58億豪ドルの黒字。10月は輸出が前月比5%増だったのに対し、輸入は同1%増だった。
午前10時45分に財新/マークイットが発表した11月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は57.8となり、前月の56.8から上昇した。市場予想の56.4も上回った。
中国国家統計局も今週、ほぼ同様のPMIを発表していた。
またこの日の午前中、中国がオーストラリア産石炭を積載した貨物船の入港を許可したと一部メディアが伝えたことも豪ドルの買い材料になった。中国は大半の豪産石炭貨物船の入港を9月から拒否しており、一部は5カ月間海上での滞船を余儀なくされていた。
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