豪ドル上昇、好調な雇用統計で2月の利下げ確率低下
・11月失業率5.2%に低下
・対円で75.43円まで上昇
19日午後の外国為替市場でオーストラリアドルが円やドルなどの主要通貨に対して上昇。11月の雇用統計が予想よりも強い内容になり、オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)が2月の理事会で政策金利を引き下げる確率が低下したことが背景にある。
オーストラリア統計局が19日発表した11月の雇用者数は前月比3万9900人増となり、市場予想の1万5000人増を大きく上回った。
失業率は5.2%に低下。市場予想は5.3%だった。ただ、豪準備銀行(RBA、中銀)が目標とする4.5%からは引き続き隔たりがある。労働参加率は66%で変わらず。
豪ドルの対円相場は雇用統計の発表後に75円付近から75円台前半まで上伸。ただその後、フルタイム勤務者の増加数が4200人にとどまったことなどが注目され、いったん上値が重くなった。
一方で中銀による目先の利下げの観測が後退し、豪ドルはその後も堅調を維持。夕方には欧州勢の買いも入ったもようで、75.43円まで強含んでいる。
豪ドルの対米ドル相場も同様の動きとなり、朝方の0.68米ドル台半ばから、同後半へと水準を切り上げた。
豪政策金利
中銀は17日公表した今月3日の理事会の議事要旨で、必要な場合は追加緩和の用意があるとあらためて表明。来年2月の会合で経済見通しの再評価を行うことを確認した。
中銀は2019年に6月、7月と10月の3回利下げを実施し、政策金利は過去最低水準の0.75%となった。
中銀が2月に0.25%の利下げを実施する確率は38%と織り込まれており、雇用統計発表前の48%から低下した。
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