アップルの目標株価下げ、iPhoneはSE2と5G対応型ともに発売遅延も━BofA証券
・中国工場で人手が不足
・アップルの業績予想引き下げる
バンク・オブ・アメリカ(BofA)証券はアップル<AAPL>の目標株価を引き下げた。アップルがスマートフォン「iPhone」の廉価モデルである「iPhone SE2 (iPhone 9)」のリリース延期の可能性に直面しており、また9月の投入が想定されている次世代通信規格「5G」対応モデルについても発売を1カ月延期する可能性があるとの見方を示した。
新型コロナウイルスの感染拡大による中国の工場での人手不足と生産性の低下がこれらの背景にある。アップルは3月下旬の新製品発表イベントでSE2を披露すると広く予想されていた。
同証券は、中国でのiPhoneの生産は2月を通じて低調で、3月に入ってからも同様の状況にあるとのiPhoneのサプライチェーンに詳しい富士康科技集団(フォックスコン)元幹部の話を引用した。
フォックスコンは台湾の鴻海精密工業の中国子会社。アップルは同社にiPhoneの生産を委託している。
アップルは遅れを取り戻すべく、4月までに生産を通常よりも20%引き上げる方針という。「iPhone 12」の名称が予想されている5G対応モデルの発売時期については、4月と5月の生産次第という。
業績予想
同証券はまた、コロナウイルスの感染が中国国外にも広がったことで、アップル製品の需要は世界的に減少する見通しだと指摘した。
こうしたことからアップルの業績予想を引き下げ、2020年度の売上高予想については2616億ドルとした。従来は2793億ドルを予想していた。1株あたり利益予想は12.57ドルと、13.29ドルから引き下げた。
21年度については売上高予想は3121億ドルとし、従来の3254億ドルから引き下げた。1株あたり利益予想は15.36ドルと、16.09ドルから引き下げた。
さらにアップルの業績予想の引き下げに伴い、目標株価を320ドルとし、従来の350ドルから引き下げた。一方、投資判断は「買い」を継続した。
株価15%下落
11日の米株式市場でアップルは前日比9.91ドル(3.47%)安の275.43ドルで引けた。
2月12日に付けた終値での過去最高値327.20ドルから、この1カ月で水準を15.82%切り下げた。
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