不二サッシが35%高、値上がり率東証トップ 出来高2位
・株価はストップ高で終了
・熊大のマグネシウム合金強靱化の発表が材料
1日の東京株式市場で2部上場の不二サッシ<5940>が35%高で引けた。値上がり率は東証の全市場でトップ。熊本大学先進マグネシウム国際研究センターが前日、マグネシウム合金の強靱化に成功したと発表しており、熊大と高強度マグネシウム合金の開発で連携した不二サッシに思惑買いが集まったもようだ。
終値は前日比30円(35.71%)ストップ高の114円。年初来高値を更新した。
大商いとなり、出来高は6420万株を超えた。出来高ランキングは東証全市場で2位、2部でトップ。
熊大研究センターは開発を進める「KUMADAI急冷耐熱マグネシウム合金」の亀裂の進行に対する抵抗力を1.5倍に高めることに成功したと発表した。航空機での実用化を目指すこの合金は、従来の強度と合わせて、既存の航空機用アルミニウム合金を上回る強靱性を獲得したという。
不二サッシグループの不二ライトメタルは、マグネシウム合金の押出加工技術開発を目的として2003年9月から産学官の研究開発事業に参加。熊大と共同研究を進め、耐熱マグネシウム合金を開発している。
不二サッシは6月29日にも大幅高となる場面があった。米軍のテロ対策向けに開発した特殊な窓サッシについて、新たな用途拡大に乗り出すとの国内メディアの報道が材料になり、株価は一時16%超上昇。4カ月半ぶりの高値を付けた。
それによると、テロ対策を施した高強度窓サッシは一定の爆発物にも耐える設計になっており、同社は水素ステーションや宇宙分野での利用を目指す。
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