豪ドル・円が3週間ぶり高値 米中が10月に貿易協議開催
・米中が10月初めの開催で合意
・7月豪貿易黒字は予想下回る
5日午前の外国為替市場でオーストラリアドルが主要通貨に対して上昇。米中が貿易協議を9月初めから10月初めに先送りすることで合意したとのメディアの速報を受け、中国の景気動向に敏感な豪ドルが買われた。
日本時間午前10時半前に米中協議に関する一報が伝えられると、豪ドルの対円相場は72円台前半から後半まで一気に上昇。8月13日以来約3週間ぶりの高値を付けた。
豪ドルの対米ドル相場も上昇。0.68米ドルちょうど付近から0.68米ドル台前半に水準を切り上げ、8月1日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。
しかし、直後の10時半にオーストラリア連邦統計局が発表した7月の貿易収支（季節調整済み）が72億6800万豪ドルの黒字と、黒字幅が市場予想の74億豪ドルを下回ったことで、豪ドルの上昇は頭打ちになった。6月は80億3600万豪ドルの黒字だった。
7月の輸出は1％増加。6月の輸出も1％の増加だった。一方、7月の輸入は3％増加。6月の輸入は4％の減少だった。
リスクオフ和らぐ
中国商務省は10月の米中貿易協議開催を正式に発表。中国の劉鶴副首相がきょう午前、米通商代表部（USTR）のライトハイザー代表やムニューシン米財務長官と電話し、9月初めにワシントンでの開催を予定していた米中閣僚協議を10月初めに先送りすることで合意した。
また、4日の香港政府トップの林鄭月娥（キャリー・ラム）行政長官による逃亡犯条例改正案の正式撤回の発表や、英議会下院による10月31日に英国を合意なしで欧州連合（EU）から離脱させようとするジョンソン首相の動きを阻止する法案の可決もリスクオフの緩和につながり、リスク資産である豪ドルを支えた。
AUD/JPY 日足チャート (出所: IG証券)
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