豪ドル・円が一時3カ月半ぶり高値、米中協議に期待
・豪中銀、GDP見通し引き下げ
・中国貿易統計、予想ほど悪くない内容
8日の外国為替市場でオーストラリアドルが対円でしっかり。米中貿易協議への期待を背景に日本時間の未明に約3カ月半ぶりの高値を付けた。その後、オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)が国内総生産(GDP)成長率見通しを下方修正したことで上値を圧迫されたものの、下値では買い拾われる展開が続いた。
豪ドルの対円相場は午前2時半ごろに75.67円付近まで上昇。7月24日以来の高値を付けた。中国商務省が7日、米国と段階的な関税引き下げで同意していると発表したことを受けて米ダウ平均株価が最高値を更新するなど、市場はリスクオンの状態になった。
午前9時半に豪中銀が四半期金融政策報告書を発表。2020年6月時点でのGDP成長率見通しを下方修正したことで、豪ドルは一転して75円の節目付近まで押し下げられる展開となった。
ただ、正午過ぎに中国税関総署が発表した10月の貿易統計が輸出入ともに予想よりも小幅な減少にとどまり、豪ドルはその後下げ渋る展開。午後はこの日の安値圏での一進一退となった。
豪ドルの対米ドル相場は0.68米ドル台後半から0.69米ドル台前半の狭いレンジにとどまった。10月末から横ばいでの推移が続いている。
豪GDP見通し
豪中銀は20年6月時点でのGDP成長率見通しを2.50%に引き下げた。前回は2.75%と予想していた。
一方、中国税関総署は10月の輸出が前年比0.9%減少したと発表。市場予想は3.9%減だった。9月は3.2%減でこれで3カ月連続のマイナスとなる。
10月の輸入は前年比6.4%減で6カ月連続のマイナスとなった。市場予想は8.9%減だった。
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