ファイザー株、一時3％超下落 ワクチンの原料サプライチェーンに問題との報道で
3日の米株式市場でファイザーが一時3％超下落した。年内のワクチンの出荷目標を従来の半分に引き下げた背景に、原料サプライチェーンの問題があったと伝えられたことが材料視された。
3日の米株式市場でファイザー<PFE>が一時3％超下落した。年内のコロナワクチンの出荷目標を従来の半分に引き下げた背景に、原料サプライチェーンの問題があったと伝えられたことが材料視された。
ファイザーの終値は前日比0.71ドル（1.74％）安の40.09ドル。一時、3.14％安の39.52ドルまで売られた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル（WSJ）が同日、匿名の関係者の話として伝えたところによると、原材料の初期の数回分が基準を満たしておらず、これが生産の遅延につながった。
ファイザーは当初、年内に最大1億回分のワクチン生産を目標にしていると発表していたが、11月に最大5000万回分に下方修正していた。
ファイザーは報道の後、複数のメディアに対し、サプライチェーンの拡充に予想以上の時間を要したことが生産目標の引き下げの理由だと説明。また、臨床試験の結果を得るのに予想以上に時間がかかったことも理由の1つとしている。
ファイザーは2021年に最大13億回分の生産が可能としているが、これについては変更はないという。
英国で接種開始へ
ファイザーは、メッセンジャーRNA（リボ核酸）と呼ばれる遺伝子の一種を人工的に作成して免疫反応を引き起こす仕組みのワクチンをドイツのビオンテックと共同開発している。
英医薬品・医療製品規制庁（MHRA）は2日、同社のワクチンの使用を承認したと発表した。先進国で初めてのワクチンの承認となる。7日にも医療機関などで接種を始める予定という。
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