上海株が一時3％超下落、中国を「為替操作国」と米が認定
・中国、米農産品購入を一時停止
・米、25年ぶりに中国を操作国に
6日の中国株式市場で上海総合指数が続落。折からの米国との貿易摩擦に加え、米国が日本時間6日朝、中国を経済制裁の対象となる「為替操作国」に認定したことで、両国の対立がさらに深まることを懸念した売りが優勢となっている。
上海総合指数は6日の取引を前日比44.5068ポイント（1.57％）安の2776.9889で開始。日本時間午前11時45分現在、最大3.1％下落している。
5日終値は前週末比46.3419ポイント（1.61％）安の2821.4957。2月22日以来の安値引けとなった。
11年ぶり元安水準
5日の上海外国為替市場で人民元が対ドルで、約11年ぶりに1ドル＝7元を超える元安水準を付けた後、トランプ米大統領はツイッターに「中国は通貨を歴史的な安値まで引き下げた」と投稿し、批判を強めていた。
ムニューシン米財務長官は日本時間6日に声明を発表。法律に基づいて中国を通貨を意図的に安く誘導する「為替操作国」に認定したと明らかにした。長官は「中国はここ数日、通貨切り下げの具体的な措置を講じた」とし、「国際貿易で不公正な競争優位を得ることが目的だ」と述べている。
米国が中国を為替操作国に認定するのはクリントン政権当時の1994年以来25年ぶりとなる。
報復の応酬
トランプ大統領は先週、対中制裁第4弾の発動を発表。3000億ドル相当の中国製品に対し9月1日付で10％の制裁関税を課すとした。7月末の両国の閣僚級協議が不調に終わり、中国が約束した米農産物の購入を実行しないと強い不満を示していた。
5日の人民元相場の下落は、中国による米国の関税措置への報復との見方がある。
また日本時間6日未明、中国商務省は米国からの農産品の購入を一時停止すると発表している。
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