ガンホーの4~6月期決算、巣ごもりの影響に注目
ガンホーが7日に4~6月期決算を発表する。新型コロナの感染拡大を受けた消費者の巣ごもりによる業績への影響が注目される。
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が7日に2020年4~6月期決算を発表する。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた消費者の巣ごもりによる業績への影響が注目される。
ガンホーは20年12月期通期の業績予想を非開示としている。短期的な事業環境の変化が激しいことなどから、業績の見通しは適正かつ合理的な数値の算出が困難なためという。通期経常利益の市場予想は前期比32.5%減の193億円。
パズドラのユーザー数減少
20年1~3月期の経常利益は前年同期比59.2%減の53億円、純利益は59.9%減の34億円。売上高は43%減の199億円だった。
1~3月期の業績低迷は課金収入の不振を受けたもの。売上高の大半を占めるスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」が配信開始から9年目に入り、アクティブユーザー数が徐々に減少した。19年6月にサービスを開始した「ラグナロク マスターズ(ラグマス)」のアクティブユーザー数も落ち着いた。
ただ、ゲームへのてこ入れで四半期ベースの推移では業績に下げ止まりの兆候がみられる。1~3月期の売上高は前期比では3.3%増。
パズドラはゲームの内容を改善するなど継続的にアップデートを実施したことが奏功したとみられる。ラグマスもゲーム内のイベントの開催などで活性化を図っている。
巣ごもりでプレイ時間増加
コロナ禍がもたらした消費者の巣ごもりは、スマホゲーム配信会社にとってはプラスの材料だ。
市場調査会社のインテージが5月25日の緊急事態宣言全面解除から約1週間後に男女約800人を対象に実施したスマホゲームに関する調査によると、既存のプレイヤーの2割がコロナ禍の前よりもプレイ時間が増加したと回答。また、コロナをきっかけにプレイを始めたとの回答が3.3%あった。
ガンホーは6月25日に任天堂のゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けに開発した対戦ゲーム「Ninjala(ニンジャラ)」のサービスを開始した。
ニンジャラは最初の5日間で世界累計200万ダウンロードを突破し、好調なスタートを切った。7月13日には300万ダウンロードを達成。ただし、ニンジャラが決算に本格的に影響を及ぼすのは7~9月期以降になる。
株価の推移
大和証券は7月1日付のリポートでニンジャラについて、ニンテンドースイッチ以外のプラットフォームへの展開も期待され、海外収益の増加をもたらし得ると指摘し、ガンホーの目標株価を2450円から2600円に引き上げた。
ガンホーの株価は7月6日に年初来高値となる2421円を付けた。8月3日終値は1931円。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。