オリックスの4~6月期決算、ホテル運営へのコロナの影響に注目
オリックスが8月4日に4~6月期決算を発表する。コロナの感染拡大によるホテルや旅館の運営への影響が注目される。
オリックス<8591>が8月4日に2020年4~6月期決算を発表する。新型コロナウイルスの感染拡大によるホテルや旅館の運営への影響が注目される。
市場の利益予想は前年比43%減
オリックスの4~6月期連結経常利益の市場予想は564億円。前年同期の988億6000万円から42.95%の減少が見込まれる。
オリックスは20年3月期決算を発表した5月21日時点で、21年3月期の通期業績見通しを未定とした。
一方、オリックスは仮に10~12月期終了までに徐々に正常化していくという前提の場合、20年3月期通期で3027億円だったグループの純利益は1800億~2000億円前後まで落ち込むと試算。
さらにコロナの影響が1年間継続すると仮定した場合は、純利益は800億~1200億円前後まで落ち込むとの予想を示している。
ホテル、空港運営
オリックスは新型コロナの感染拡大の影響を受ける事業として「ホテルや旅館等の不動産運営事業」、「コンセッション(空港運営)事業」、「航空機リース事業」を挙げている。
国内で5000室を超えるホテルや旅館を運営する不動産事業は、インバウンド客の消失などで厳しい状況にある。一時すべて閉館していたが、6月に入り順次再開すると発表。ただし、「3密」回避のために予約率を抑制している。
水族館や球場等の多くの集客施設でも稼働率が低下している。
オリックスは不動産賃貸も行うが、賃料に関してテナントから支払猶予の要請があるという。
コンセッション方式で運営する関西エアポートは、コロナ禍で各国が出入国を制限するなか、稼働が大きく落ち込んだ。国際線を中心に大幅な減便や運休が相次いだ結果、3月の合計発着回数は前年同期比で32%減、旅客数は69%減となった。
関西エアポートは関西国際空港など地域の3空港で構成されている。運営の中核はオリックスと仏バンシ・エアポートで、オリックスの出資比率は40%。
オリックスは関西エアポートの業績を3カ月遅れで取り込んでいるため、前期決算にコロナに伴う客数減の影響は反映されていない。
航空機約200機を保有・管理している航空機リース事業は、多数の航空会社からリース料の繰延要請を受けている。これらはおおむね3カ月分のリース料のリファイナンスという。
オリックスはこれらの事業について、コロナが収束しても通常のレベルに戻すには一定程度の時間が必要とみている。
株価動向
オリックス株は2月まで1900円台で推移していたが、コロナの感染拡大に伴い大幅に下落し、3月23日に年初来安値となる1100円を付けた。
6月に1600円台までいったん回復したが、その後は再び下げている。7月30日終値は1190円。
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