楽天の4~6月期決算、巣ごもり消費拡大の影響に注目
楽天が11日に4~6月期決算を発表する。コロナの感染拡大に伴う巣ごもり消費の拡大によるEC事業への影響が注目される。
楽天グループ<4755>が11日に2020年4~6月期決算を発表する。新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり消費の拡大による電子商取引(EC)事業への影響が注目される。
EC好調のZHDとアマゾンは好業績
先に4~6月期決算を発表したZHD<4689>はEC事業の好調で増益となった。楽天にも同様の恩恵が及んだとみられる。
ZHDの場合、4~6月のヤフーやZOZOなどのショッピング事業取扱高が前年同期比85.9%増となった。EC事業の営業利益は同2.2倍だった。
米アマゾン・ドット・コム<AMZN>の4~6月期もネット通販の需要増加が寄与し、純利益が同2倍となった。
楽天は楽天市場やラクマなどを含む国内ECの4月の流通総額(取扱高)が前年同月比57.5%増となったと明らかにしている。
一方、EC事業とともにインターネットサービス・セグメントに含まれる楽天トラベル事業は、外出自粛の影響により前期と同様に業績の重しになるとみられる。
モバイル事業が本格稼働
モバイル事業では、楽天モバイルが4月8日に移動体通信事業者(MNO)としてのサービスを本格的に開始した。
これに伴い、仮想移動体通信事業者(MVNO)サービスは新規受付を終了。同社は1年以内にMVNO契約者のうち70%のMNOへの移行を目指しているという。
基地局整備などの費用の増加が響き、同事業の前期は赤字幅が拡大した。21年3月までに70%の人口カバー率を実現するべく、基地局の整備は続く。
ただ、通信大手3社と競うには90%以上のカバー率が必要とされる。楽天モバイルは各種キャンペーンで消費者の注目を集めているものの、本格普及には時間がかかりそうだ。
楽天モバイルは6月30日、MNO契約の申込数が100万回線を超えたと発表。これに先立ち、三木谷浩史会長兼社長は楽天モバイルの損益分岐点を700万契約と述べている。
株が10カ月ぶり高値
楽天は期初における20年12月期の業績予想は非開示とした。ただ、株式市況の影響を大きく受ける証券サービスを除いた連結売上収益は前期と比べ2桁の成長を目指すとの従来目標を据え置いている。
株価は4日に19年10月以来、約10カ月ぶりの高値となる1078円まで買われた。ZHDなどの好業績を受け、楽天の決算への期待が高まった。同日終値は1068円。
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